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U2、13年ぶりの来日公演で名作『ヨシュア・トゥリー』を完全再現

U2


アイルランドのロック・バンドU2が「ヨシュア・トゥリー・ツアー2019」で来日、12月4日さいたまスーパーアリーナで13年ぶりの日本公演を行った。前回の来日公演は2006年の「ヴァーティゴ・ツアー」で、全3公演の最終日は奇しくも12月4日だった。

(情報提供: SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL)

U2、13年ぶりの来日公演で名作『ヨシュア・トゥリー』を完全再現
(Photo: Yuki Kuroyanagi)

「ヨシュア・トゥリー・ツアー」は、U2が1987年にリリースしたアルバム『ヨシュア・トゥリー』とそれに伴うツアーの30周年記念ツアーとして2017年にスタート。北米、ヨーロッパ、南米で270万人以上を動員し、同年で最も成功を収めたツアーとなった。

「ヨシュア・トゥリー・ツアー2019」では、アルバム『ヨシュア・トゥリー』の完全再現とU2全キャリアからの名曲の数々が演奏されるだけでなく、2015年の「イノセンス+エクスペリエンス・ツアー」と2018年の「エクスペリエンス+イノセンス・ツアー」という2つの屋内アリーナ・ツアーからセレクトされた楽曲や映像が、ツアーで使われるものとしては最大級のLEDスクリーンに映し出される。U2初となるシンガポール、ソウル、マニラ、ムンバイでの公演もあり、2019年12月15日ムンバイでの最終公演までに、ヨシュア・トゥリー・ツアーは世界66公演で300万人近い観客を動員したことになる。

U2、13年ぶりの来日公演で名作『ヨシュア・トゥリー』を完全再現
(Photo: Yuki Kuroyanagi)

ショーは『WAR(闘)』(1983)収録の「サンデイ・ブラッディ・サンデイ」でスタート。『ヨシュア・トゥリー』以前の代表曲を、ヨシュア・トゥリーの木の形をしたBステージで演奏し、メインステージに向かってメンバーが花道を歩き出すと、『ヨシュア・トゥリー』の1曲目「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム(約束の地)」のイントロが鳴り始め、巨大スクリーンが真っ赤に変わる。ヨシュア・トゥリーの下に4人のシルエットが映る、このツアーの象徴的なシーンが目の前に広がった。

ボノは「コンバンワ!みんな、辛抱強く待っていてくれてありがとう!」と、この日を待っていた日本のファンに嬉しい言葉を投げ、「日本の子供ために、平和に思いを馳せよう。この地域、そして世界へ向けて平和への祈りを、そして感謝を捧げよう」といったメッセージも。

U2、13年ぶりの来日公演で名作『ヨシュア・トゥリー』を完全再現
(Photo: Yuki Kuroyanagi)

『ヨシュア・トゥリー』が終了した後、アンコール1曲目の「エレヴェイション」の前からU2の公式Facebookで生配信が開始。事前に「U2から素敵なニュースがあります」と告知されていたが、スクリーンには「U2X RADIO」と映し出され、下記メッセージが投影。これは北米のラジオ局「SiriusXM」とU2とのパートナーシップのもと、ラジオがローンチすることの発表だった。その後には「エレヴェイション」の生配信を行った。

(生配信の映像はこちら https://www.facebook.com/u2/videos/1238531879685546/

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I remember radio keeping me company under the sheets
ラジオを聴いてよくベッドに入った
I remember pirate radio out at sea rocking me to sleep
ラジオの海賊放送を聴いてよく眠りについていた
I think of radio as air you can be on
ラジオはまるで横たわれる空気のような存在
I think of radio as bringing me to song
ラジオは僕を歌に導いてくれる存在

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その後演奏された「ウルトラ・ヴァイオレット」では、めまいがするくらい大きなスクリーンを使って、貧困救助のための非営利団体[ONE キャンペーン]の活動の“Poverty Is Sexist Campaign”の一環として、今世界の最前線で活躍する女性を写真と共に紹介した。グレタ・トゥーンベリ、エマ・ゴンザレスら若い活動家や、日本人のオノ・ヨーコ、草間彌生、紫式部、川久保玲らの名前も紹介された。アンコールの最後には「ワン」が演奏され、満員となった会場の歓声とともにU2のメンバーはステージを去った。

U2、13年ぶりの来日公演で名作『ヨシュア・トゥリー』を完全再現
(Photo: Yuki Kuroyanagi)

1987年3月9日にリリースされたU2の5枚目のアルバム『ヨシュア・トゥリー』は、「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」、「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム(約束の地)」、「アイ・スティル・ハヴント・ファウンド・ホワット・アイム・ルッキング・フォー(終りなき旅)」という日本でも大人気の大ヒット・シングルを収録し、全英・全米・母国アイルランド他世界各国で1位に輝き、グラミー賞「最優秀アルバム」を受賞。2,500万枚を超える売上枚数を誇る、まさにU2最大のヒット・アルバム。ロサンゼルスのビルの屋上でゲリラ撮影して交通をストップしてしまった有名な「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム(約束の地)」のミュージック・ビデオがグラミー賞「Best Performance Music Video」を受賞するなど、ロック史上に欠かせない「瞬間」を生み出した重要作。Rolling Stone誌は2017年1月号で”U2の1987年の傑作。30年前、『ヨシュア・トゥリー』のワイルドな成功はU2を地球一ビッグなバンドへと変えた”と回想した。