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『怖いクラシック』 『怖い絵』シリーズの著者が贈るクラシック・コンピレーションがリリース

怖いクラシック


(情報提供: UNIVERSAL MUSIC JAPAN)

大ベストセラーである『怖い絵』シリーズの著者であり、2017年に上野の森美術館と兵庫県立美術館で開催され68万人を動員した『怖い絵展』の監修を務めたドイツ文学者、西洋文化史家の中野京子が監修・解説を手がけるクラシック・コンピレーション・アルバム『怖いクラシック』がリリースされた。

『怖いクラシック』 『怖い絵』シリーズの著者が贈るクラシック・コンピレーションがリリース

これまで多くの美術解説書を発刊し、芸術作品を歴史的背景や人間関係から読み解き、人間的な「怖さ」を軸にした面白さを提唱した第一人者として知られている中野。今作では絵画という枠を飛び越えクラシック音楽の裏に隠された「怖さ」を紐解き、制作・作曲背景に怖い逸話が潜んでいるクラシックの名曲を自ら選曲した。CDに封入されたブックレット内には、中野が書き下ろした楽曲の解説が掲載されており、また、より立体的に音楽を楽しむため楽曲それぞれに対して、関連のある絵画が1枚ずつセレクトされた。クラシック音楽と絵画が掛け合わされ、歴史的な繋がりや共通点を多面的に楽しむことができる仕掛けが施された。

中野は選曲について「今までクラシック音楽に興味がなかった人にも楽しんでいただけるように、一度は聴いたことがあるような有名な曲を選びました」と語っている。また、本作を通してクラシック音楽に興味を抱いた人が、それぞれの作品について掘り下げられるよう特設ページが開設された。特設ページ内には、パスワードを知る人のみがアクセスできる「秘密の美術館」が設置され、クラシック専門家による解説を読むことができる。なお、パスワードはCDブックレットに記載されている他、デジタル・キャンペーンなどで入手することが可能。

本作における見どころ・聴きどころは多数あるが、1曲目に収録されたラヴェルによる「亡き王女のためのパヴァーヌ」では、ラヴェルが、宮廷画家ベラスケスが書いたスペイン王女マルガリータの愛らしい少女時代の絵画にインスパイアされてこの楽曲を作曲したことに触れつつ、「彼は知っていたのだろうか、マルガリータが血族結婚くり返しの果て虚弱に生まれ、叔父のもとへ嫁がされ、お産の床で若くして亡くなったことを。甘く切ないこの曲は、王女ばかりでなくラヴェル晩年のエピソードとも重ねずにおれない。認知症気味となった老ラヴェルは街で偶然この曲を耳にし、「なんて美しいメロディだ。誰が作ったのだろう」とつぶやいたという。(ブックレットから抜粋)」と畳みかける。通常の解説では終わらない中野節が炸裂した解説はどれも、読み応え満載だ。

また、本作は角川文庫より好評発売中の「大人のための『怖いクラシック』オペラ篇」とのコラボレーション作品となっている。書籍では「椿姫」「ホフマン物語」「カルメン」「蝶々夫人」など、コンピレーションでも取り上げたオペラ作品の楽しみ方や、原作の裏に秘められ物語や制作秘話などが綴られて、音楽ファンや『怖い絵』の絵画ファンにも楽しめる作品となっている。『怖いクラシック』、「大人のための『怖いクラシック』オペラ篇」共に、クラシックのファンでなくとも楽しむことができる作品に仕上がっており、知的好奇心をくすぐる怖い音楽をぜひ堪能してほしい。

『怖いクラシック』特設サイト

https://www.universal-music.co.jp/classics/kowai-classic/

■中野京子 プロフィール

北海道生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。ドイツ文学者、西洋文化史家、翻訳家。オペラ、美術などに造詣が深く、新聞や雑誌に連載を持つ。歴史的背景から絵画を読み解く面白さを提唱し、著書「怖い絵」シリーズは大ベスト・セラーに。また2017年開催の「怖い絵」展を監修。全国で68万人を動員して「社会現象」となる。「名画で読み解く 王家 12の物語」、「危険な世界史」、「残酷な王と悲しみの王妃」、「名画の謎」、「運命の絵」など多数のシリーズ作を出版し、その独特な角度から捉える芸術解説に多くのファンを持つ。

◆ 作品情報

中野京子監修
『怖いクラシック』

● 品番:UCCS-1294 (SHM-CD)
● 価格:¥2,200(税込み)

【収録曲】
01. ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団  指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

02. モーツァルト:歌劇《魔笛》 K.620 ~第2幕「地獄の復讐がこの胸にたぎる」(夜の女王のアリア)
クリスティーナ・ドイテコム(ソプラノ) 他、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団  指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ

03. シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D810《死と乙女》 ~第2楽章
ハーゲン弦楽四重奏団

04. R.シュトラウス:歌劇《サロメ》作品54 ~「サロメの踊り」
シュターツカペレ・ドレスデン 指揮:小澤征爾

05. ワーグナー:歌劇《ローエングリン》 ~第3幕「愛の祝福が見守る喜びの部屋へ」(婚礼の合唱)
ウィーン国立歌劇場合唱団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮::サー・ゲオルグ・ショルティ

06 チャイコフスキー:バレエ《白鳥の湖》 作品20~第9曲「情景・終曲」
モントリオール交響楽団 指揮:シャルル・デュトワ

07. ヘンデル:《メサイア》 HWV56 ~第44曲「ハレルヤ」
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ、モンテヴェルディ合唱団  指揮:ジョン・エリオット・ガーディナー

08. ビゼー:歌劇《カルメン》~第2幕「皆さんに乾杯をお返し致します」(闘牛士の歌)
タティアナ・トロヤノス(メッゾ・ソプラノ)、ジョゼ・ヴァン・ダム(バリトン)他、ジョン・オールディス合唱団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団  指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ

09. メンデルスゾーン:劇付随音楽《真夏の夜の夢》作品21~ 妖精の合唱「舌先さけたまだら蛇」
ジュディス・ブレーゲン(ソプラノ)、フローレンス・クイヴァー(アルト)、シカゴ交響合唱団、シカゴ交響楽団  指揮:ジェイムズ・レヴァイン

10. ヴェルディ:歌劇《椿姫》~第1幕「花から花へ」
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)、マーラー・チェンバー・オーケストラ 指揮:クラウディオ・アバド

11. プッチーニ:歌劇《ジャンニ・スキッキ》~「私のお父さん」
ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)、フェニーチェ歌劇場管弦楽団 指揮:ロベルト・アバド

12. オッフェンバック:歌劇《ホフマン物語》~第4幕「ホフマンの舟歌」
ジョーン・サザーランド(ソプラノ)、ユゲット・トゥランジョー(メゾソプラノ)、スイス・ロマンド管弦楽団 指揮:リチャード・ボニング

13. プッチーニ:歌劇《蝶々夫人》~第2幕「ある晴れた日に」
レナータ・テバルディ(ソプラノ) サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 指揮:トゥリオ・セラフィン

★絵画はオルセー美術館所蔵のブグロー「ダンテとウェルギリウス」や、ウィーン美術史美術館所蔵のヴィンターハルター「エリザベート皇后」など、一流画家による至宝の作品を掲載。

■コラボレーション書籍

「大人のための『怖いクラシック』オペラ篇」

著者:中野京子

体裁:角川文庫

発行:株式会社KADOKAWA

https://www.kadokawa.co.jp/product/322007000495/