カニエ・ウェスト（Kanye West）特集 その２
カニエ・ウェストは1996年にデビューしたので、２０年のキャリアがあります。
1996年から2000年前半までは、サンプリングしたHIPHOPを作り、
2000年後半は４つ打ち、ハウスの影響が見られ、2010年代前半はソウルに回帰し、
2016年はグライムのトラックを作っています。
HIPHOPプロデューサーでいうと、プレミア、Q-TIPらの第一次世代から見ると、
ティンバランド、ネプチューンズらの第二世代、その後のジャストブレイズ、スウィズ・ビーツ
らとグループされる第三世代のイメージです。
名実ともにトッププロデューサですが、各時代を代表する曲をご紹介します。
デビューのプロデュース曲は、
Grav の Down to Earth という1996年の曲です。
なので、まずはここからご紹介します。
Foxy Brown; My Life
フォクシー・ブラウン
1998年
フォクシー・ブラウンはブルックリン出身の女性ラッパーです。
本人名義の楽曲デビューは１９９６年になります、
LLクールJの”I shot ya”、ジェイ・Zの”Ain’t No Nigga”等でフューチャーされ、
人気を博しました。
ギターがシンセが特徴的ですが、ハイハットの打ち込み方にカニエ節を感じますね。
本来オープンハイハットが打たれるところに、連符でクローズハイハットが打ち込まれています。
ラップしています
2000年
フューチャリングカニエウエストではありませんが、イントロからラップしています。
ダ・ブラットは１９７２年生まれのシカゴ出身の女性ラッパーです。
１９９４年デビューですが、１９９２年にlocal rap contest sponsored by Yo! MTV Raps
にてグランプリになっています。
So So Defレーベルの看板女性ラッパーのイメージですね。
カニエウエストはこの頃JAY-Zに曲を提供し始めていますね、
Tyrone Davis（タイローン・デイビス） の Really Gonna Miss You をサンプルしています、
ソウルネタを使ってトラックを作り始めたころでしょうか。
Da Brat Chi Town
Kanye West Stronger
ティンバランドがドラム
2007年
ティンバランドがドラムを打ち、デンジャハンズがキーボードを奏で、元ネタはダフトパンクの豪華な構成です。
US,UKで一位を取りました。
この頃からHIPHOPだけではなく、やや白いハウスに寄り始めたころになります。
ユーロ圏を意識した曲つくりを開始したのかと思われますが、HIPHOPのエッセンスが豊富に入っています。
昔インタビューで、ドラムパターンには自信があるとの発言をしていたので、
ティンバランドなら打ち込みを許したのでしょうか、YouTubeにメイキング映像もありますので、見ものですよ。
ポールマッカートニー
2015年
ドラムの打ち込みがなくなり、ソウル＋カントリーのような楽曲になりました。
ラップをせずに歌います、もはや男性ボーカルです。
ギターを弾くのはポールマッカートニーです。
元ビートルズのポールですね、大物なんてものじゃありません、ビックリしました。
Rihanna, Kanye West, Paul McCartney FourFiveSeconds
Kanye West All Day
グライム
2015年
グライムを意識したトラックになります。
段々とUKに行きましたね、アメリカから欧州、その後はイギリスと移動しています。
こうやって聞くと、リルウェインのLollipopはグライムに聞こえてきますね。
グライムのラップスタイルとリルウェインのスタイルが似ていますね。
ダルダル系のラップですが、ゆるいラップスタイルの元祖はスヌープドックになります。