グライム特集 part1 ポップなグライム編
グライムはイギリスで生まれた、
90年代半ばのUKガラージ、2STEPから影響を受けて生まれたダンスミュージックです。
BPM135 – 150です、キックの音と同じ位置にシンセベースを刻むスタイルです。
ドラムの打ちこみはTR系の”スタスタ”したスネアと、チチチチ系のハイハットを重ね、
軽めの音で、ハイハットを倍のテンポで打ち込みます。
低音のシンセベースは、ドラムンベース、ラップは倍テンでフローしますので、
ジャングルのラップスタイルになります、ダンスホールレゲエにも近いですね。
英語でグライムという単語は、”汚れ“という意味です。
東ロンドンでのストリートミュージックです、イギリス版のHIPHOPですね。
フリースタイル・バトルあり、ラッパー同士のビーフ合戦あり、ラッパーは俳優を兼任、
複数のDJ,ラッパーメンバーによるクルーあり、段々と売れ線のEDMポップス寄りのグライムも登場し、
アメリカの本家HIPHOPプロデューサーもグライムの要素を取り入れた曲をリリースし始めています。
アメリカのラッパーはハーフテンポでラップしているようですが、
ニッキーミナージュ辺りはグライムのスタイルに近い倍テンのラップも得意ですね。
DJ Cameo ft. Scrufizzer, Kozzie, Maxsta, Dot Rotten, NASA; Win
ラジオDJ
2013年
DJ CameoはイギリスのBBCで番組を持つラジオDJです。
EDM寄りのグライムですね、ポップな歌ものナンバーです。
低音が鳴らず、高音の新セリフを多用した聞きやすい曲です、
まずはこの辺からご紹介します。
段々ディープな曲が増えていきます、ラップ中心がグライムですから。
EDMライク
2012年
ワイリーはグライムのゴッドファーザー、キングとも呼ばれています。
このナンバーはEDMの歌ものポップスですね。
ワイリーは UK garage の Pay As U Goというグループに居ました。
1996年からキャリアをスタートしていますから、グライムが生まれる前のUKガレージのラッパーです
Wiley Can You Hear Me (Ayayaya) ft Skepta, JME & Ms D
Kano This Is The Girl ft Craig David
2Step→クレイグデイビット
2012年
カノことケイン・ロビンソンは1985年生まれの、ロンドン、イーストハム出身のラッパーです。
カノはグライムとHIPHOP両方のラッパーでして、
この曲は2STEPのボーカルでおなじみの、クレイグデイビットをフューチャリングしています。
グライムは2STEPの後継のジャンルですので、クレイグデイビットが参加することで、
ポップチューンに仕上がっていますね。
アメリカのグライム
2013年
DJキャレドはアメリカ・ニューオーリンズ出身のDJ、HIPHOPプロデューサーです。
パレスチナ系アメリカ人ですね、本名はKhaled Mohamed Khaled(カリッド・モハメド・カリッド)です。
豪華なゲストを迎えて曲をリリースすることが多いですね。
地元のレコードショップ「Odyssey」で働いていたころに、
Lil Wayne(リル・ウェイン)と仲良くなったのが縁で、ニッキーミナージュなどが所属している、
ヤング・マネー・エンターテインメントと提携しています。
この曲はアメリカ人が行う、グライムとHIPHOPの融合ですね。