80才のアルツハイマー型認知症のお爺さんTeddy Mac
(情報提供:UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
昨年、80才でメジャーデビューしたシンガー、テディ・マックのデビュー曲「ユー・メイク・ミー・フィール・ソー・ヤング」が日本のiTunesポップランキングで、オースティン・マホーン、ジャスティン・ビーバー、エド・シーランに次いで4位を記録した。
(photo:UNIVERSAL MUSIC)
テディ・マック プロフィール
テディ・マック(本名テッド・マクダーモット)は1936年生まれ。
生まれきってのシンガーで、若い時は世界中を回り様々なクラブに出演。
結婚した後は工場で働きながら、歌は趣味として楽しんでいたが、しかし2013年にアルツハイマー病/認知症と診断される。
家族すら認識するのが困難な大変な日々の中、ある日息子のサイモンが見たのは、父親が部屋で歌っている姿。
生命感に満ち溢れてリラックスした様子見た家族にとって、それはまるで宝もののような光景だった。
そこで父親をドライヴに誘い、車の中で大好きな歌を歌っているところをビデオに撮影。
それを動画サイトにアップし、1,000ポンド(=約14万円)を目標にして、そこで得た収益をイギリスの研究機関アルツハイマー・ソサイエティに寄付すること、
そして動画をみた同じアルツハイマーの家族を持つ人たちに少しでも何かを伝えられればと考える。
数か月後、サイモンと一緒にドライブしながら60年代のヒット曲「クァンド・クァンド・クァンド」を歌う動画がSNSで大きな話題に。
様々なメディアが取り上げ、YouTube、Facebook、Twitterなどでテディが歌う動画は合計4,000万回以上も視聴され、
予想をはるかに上回る、12万5000ポンド(約1750万円)もの寄付ができた。
それだけではなくテディが歌うその姿はレコード会社をも動かし、
イギリスの名門レコード会社デッカ・レコードと契約。
フランク・シナトラの名曲「ユー・メイク・ミー・フィール・ソー・ヤング」と「クァンド・クァンド・クァンド」をロンドンで録音することになった。
伴奏は、フランク・シナトラとのツアー経験もある、ガイ・バーカービッグバンド。
ミキシングとマスタリングはロンドンのアビー・ロード・スタジオで行われ、2016年9月23日に全世界に配信。
この2曲の売上の一部もまた寄付にあてられている。
この奇蹟のストーリーは、イギリス全土で話題になり、アルツハイマー病の治療に音楽が非常に有効であることや音楽療法の効果について、あらためて認識されるきっかけとなった。
テディは息子のサイモンのサポートを受けながら、現在アルバムを制作中。
(photo:UNIVERSAL MUSIC)
この80才の新人シンガー、テディ・マックを5月18日に放送されたフジテレビ系「奇跡体験!アンビリバボー」が紹介すると、SNSでは、「認知症の父をサポートする息子がスッゴくカッコよかった」「アルツハイマーのおじいちゃん。見てて何度も泣きそうになった」「80歳とは思えないすてきな歌声」「アルツハイマーでもこんなに力強い歌声をきかせてくれるなんてステキ」「アルツハイマーを患いながらも 自然と歌詞が出てくる、それを息子さんと歌い合う姿が とても感動しました…」といった感動の書き込みが相次ぎ、iTunesのポップランキングで4位まで上昇した。