前回は、アイスランドを代表するアーティスト、シガーロスを取り上げましたが、今回は、ますます寒くなるこれからの時期にオススメしたい、その他の北欧出身アーティストを何組かご紹介したいと思います^^
高樹千佳子(cent.FORCE)
MUSIC ON!の音楽番組「TVカウントダウンE.T」、NOTTVの音楽番組「LOVE&ROCK」でMCを勤め、無類の洋楽好きとしても知られる高樹千佳子。そのコアな知識と飽くなき探究心を、NO.16 Columnで好き勝手に披露してもらいます!(週1回更新予定)
北欧って、日本人の琴線に触れる音楽が多いように感じます♪ 島国、温泉、火山など、日本との共通点も多いからかなぁ。まずは、シガーロスやビョークなど、偉大なアーティストが生まれた聖地アイスランド出身のアーティストから、
★Of Monsters And Man★
インディーフォークバンド、オブ・モンスターズ・アンド・メン。2010年に結成し、2012年にアルバム「My Head Is An Animal」でデビューし、これが世界の様々な音楽メディアの‘2012年年間ベストアルバム’上位にランクインしました☆北欧らしい壮大なスケール、北の大地にすっと響き渡るような、透明感あるピースフルで気持ちのいいフォーク・ポップス。男女混成ヴォーカルのコーラスやハーモニーも美しく、神秘的かつ力強さを感じるサウンドです。俳優ベン・スティラー主演&監督の映画「ライフ!」(人生を変える壮大な旅)で楽曲が使われたことでも話題になりました。(ちなみに、ベン・スティラー自身がこのサウンドトラックのエグゼクティブ・プロデューサーとして選曲にも関わったそうです。)
♪‘Dirty Paws’ (映画で使われた曲!)
Mountain Sound
♪‘Little Talks’
♪‘King and Lionheart’
2015年に2ndアルバム「Beneath The Skin」もリリースしています。
★Asgeir★
アイスランドの、人口40人程という小さな集落ロイガルバッキ出身のシンガーソングライター、アウスゲイル。2012年にリリースされたアイスランド語バージョンのデビューアルバムは、なんとアイスランド国民の‘10人に1人’は持っているそうで(今はもっと増えているかも!)、アイスランドのグラミー賞と言われる‘アイスランド音楽賞’で主要2部門含む4部門受賞したとか!その後、2014年にそのアルバムの英語バージョン「In The Silence」をリリースし、世界デビュー。‘奇跡の歌声’と評され、日本でも大ヒットしました。優しく包まれるようなvocal、素朴だけど寒さ厳しい北の大地に負けない強さが根底に感じられるサウンドが魅力です。
♪‘King & Cross’
♪‘In The Silence’
♪‘Torrent’
今年2ndアルバム「Afterglow」をリリースしました。こちらもオススメ!
続いてはデンマークから、
★Mew★
ミューズではなくて、ミューです!ミューも大好きなんです!94年にコペンハーゲンで結成された、デンマークを代表する4人組オルタナティブバンド。日本でも人気が高いですね☆北欧らしいスケールでドラマチックな展開の曲が多く、ヘヴィーな轟音ロックからドリーミーなものまで曲調も幅広いです。叙情的で繊細かつ力強いサウンドに、vocalヨーナスのファルセットが美しく響きます。サマソニや単独公演など何度も来日公演を行っているんですが、ライブパフォーマンスは圧巻で、音と映像と光を駆使したスペクタクル!ライブ前に、‘本公演は、大音量に加え、照明効果でフラッシュを多用します。目や耳はご自分でお守りください。’とアナウンスが流れることも。音のキメに合わせて光がバーストしたり、ステージ上だけでなく左右後方のスクリーンにもアーティスティックな映像が曲とリンクして映し出されたり…、聴覚と視覚が制圧されるようなライブです。
♪‘Snow Brigade’
♪‘Am I Wry? No’
♪‘Beach’
♪‘Satellites’
今年ニューアルバム「Visuals」を、2010年にはベスト盤「Eggs Are Funny」もリリースしました。
スウェーデンからは、
★Wintergatan★
エレクトロニカ、フォーク、北欧民族音楽がいっしょくたになったような歌なしインストバンド、ウィンターガタン。オルゴール(お手製!)と、鉄琴、シンセ、ドラム、アコーディオン、ハーモニカ、時々サンプラーを使い、メンバー4人が楽器を取り替えて演奏しています。2013年のデビューアルバムは、私の年間ベストアルバム50に挙げさせてもらいました!一家に一枚持っていて絶対損はない作品じゃないかなぁ。アルバム1枚を通してまるで映画のサウンドトラックのような物語性のある音展開。おもちゃ箱をひっくり返したようなキラキラしたサウンドに、おとぎの国で星が降ってくるかのような素敵な1枚で、聴くたびに違う物語が思い浮かびます。
♪‘Sommarfagel’
♪‘Starmachine 2000’
音色のみでいかに物語を伝えるかに挑戦するため、制作には3年以上もかかったそうで、、、なので、2013年以来の新作も気長に待ちたいと思います。
★Radio Dept.★
95年に結成され、2002年にアルバムデビューしたレディオ・デプト。ノイズがかったサウンドとウィスパーボイス、北欧ならではのメランコリックな美メロが魅力の、北欧シューゲイザーを代表するバンドです。フィードバックギターをフィーチャーしたサウンドは、21世紀のシューゲイザーとして英音楽メディアNMEが絶賛しました☆
以前にご紹介した、映画「Virgin Suicides」などを手がけたソフィア・コッポラ監督作品「マリー・アントワネット」(こちらもキルスティン・ダンスト主演) で楽曲使われ話題となりました。これがその曲、♪‘Pulling Our Weight’ (06年の2ndアルバム「Pet Grief」に収録。このアルバムでは、エレポップの要素も加わりました☆)
♪‘Pulling Our Weight’
その後、ソウル・AORを取り入れた「Climing To A Scheme」(2010年)、最新作「Running Out Of Love」と、割とコンスタントに作品をリリースし続けています。
ノルウェーからは、
★Team Me★
オスロ出身の男女6人組バンド、チーム・ミー。壮大でキラキラした、とにかくポップな楽曲で、デビューアルバム「To The Treetops」(2012年)前のEPがリリースされた当時から日本の洋楽早耳リスナーの間で話題となり、EPが大ヒットして(私も買ってました!)、その後地元ノルウェー以外のヨーロッパでも様々なインディーバンドのオープニングアクトに抜擢されるなど順調に人気と知名度を上げていったんですが、、、2015年に惜しまれつつも解散してしまいました(泣)。
♪‘Weathervanes and Chemicals’
♪‘Patrick Wolf & Daniel Johns’