早いもので、すっかり年の瀬ですね。
毎年この時期は、国内外の様々な音楽メディアがその年の年間ベストアルバムを発表します。ランキングを見ながら、あ?この作品も今年だったな、これはよく聞いたな、これはノーチェックだったけど評価が高いから聞いてみようかな、などと、振り返ったり新たな発見ができたりするので、慌ただしい師走の楽しみの一つになっています♪
高樹千佳子(cent.FORCE)
MUSIC ON!の音楽番組「TVカウントダウンE.T」、NOTTVの音楽番組「LOVE&ROCK」でMCを勤め、無類の洋楽好きとしても知られる高樹千佳子。そのコアな知識と飽くなき探究心を、NO.16 Columnで好き勝手に披露してもらいます!(週1回更新予定)
子供が生まれてからは以前ほど聴けていないんですが、聴いた中からの今年の私のベストアルバム、近くまとめようと思います^^
さて、今回は、私のベストアルバムリストに入れたいと思っている1枚、秋以降好んで聴いていた作品をご紹介します。
☆Kitty. Daisy & Lewis の「Superscope」☆
イギリスの3人組バンド。実はメンバー3人は兄弟で、彼らの名前がそのままバンド名になっているんです。長女デイジー、次女キティー、長男ルイスで、キティー・デイジー&ルイス。
まだ若いのに、彼らはヴィンテージ感満載の音楽をやってるんですよ。50年代、60年代辺りのルーツミュージック愛が凄い!ブルース、カントリー、ロカビリー、スカ、ゴスペルなど、多彩な音楽要素を取り入れ、なおかつポップなメロディーで聴きやすい♪
なんせ、お父さんがベテランのマスタリング・エンジニア (アイランズレコードなどで様々な音楽に携わってきた)、お母さんが元祖ガールズ・ポストパンク・バンドのレインコーツのメンバーという、生粋の音楽一家に生まれ育った3人。幼い頃からヴィンテージの楽器に囲まれ、様々な上質な音楽に触れてきたからか、彼らの作品はいつもアナログに徹底的にこだわって制作されています。
08年のデビューアルバム制作時、彼らはまだ16歳、18歳、19歳。10代にして、ヴィンテージ機材のみ用いてデジタルを排除したフル・アナログ・レコーディングで作品を作ったんです!
しかも、メンバーそれぞれが、ギターはもちろん、ピアノやドラム、バンジョー、ウクレレなど様々な楽器を演奏できるマルチプレイヤー&ソングライターで、曲によって楽器を持ち替えvocalも替えているという…、
3人の作曲家と3人のマルチ楽器奏者。本物です!彼らは。演奏も上手いし、音楽的センスも秀逸。若いのにスゴいです!
2010年に2ndアルバム「Smoking In Heaven」、2014に3rdアルバム「The Third」をリリース。「The Third」は、メンバーがかつてからファンと公言していた元ザ・クラッシュのギタリスト、ミック・ジョーンズをプロデュースに迎えて制作されました。だからなのか(?)、1曲目の‘Whenever You See Me’ は イントロからクラッシュの代表曲 ‘London Calling’ っぽくて(!)、聴くたびに「おぉー!!」と1人心躍らせております。(クラッシュ好きなんですよー!敬愛してます♪)
そして今年秋に、4thアルバム「Superscope」をリリース。今回は完全セルフプロデュースで、1つ1つの音全てにおいて、作曲、プロデュース、エンジニアリングまで全て自分たちで作ったという情熱込められたDIY作品です。もちろん徹底的にアナログにこだわって制作されています。
Kitty, Daisy & Lewis – Black Van
ドライブ感溢れる先行シングル‘Down On My Knees’、キャッチーなリフのダンスナンバー、メロウナンバー、インストナンバーまで、DIYならではのエネルギッシュで活き活きした楽曲がずらり。リリースされてからよく聴いてます♪ 私の今年のベストアルバムに間違いなく入れますよ!
日本には、単独ツアーはもちろん、フジロックや朝霧JAMなどで度々来日してくれています。(08年の朝霧ではご両親もステージに出ていたそう!)
一番最近だと2015年秋とエゴ・ラッピンとの対バンツアーかな。(豪華でしょ!エゴも好きだし!)すごく行きたかったんですけど、全公演あっという間にソールドアウトでチケット取れなかったんだよなぁ(泣)、、
今度は2018年、年明けに来日公演が決まっています!行けるかなぁ笑 音楽だけでなくて、ライブもオススメですよ☆