(情報提供: WARNER MUSIC JAPAN)
常に時代の先端を開拓し続けた伝説、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)。彼のレア音源や未発表音源を収録した6曲入りストリーミング限定EP『イズ・イット・エニィ・ワンダー?』から、最後の楽曲となる6曲目のレア音源「世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)(原題: THE MAN WHO SOLD THE WORLD (LIVE ENO MIX))」が公開された。この音源の公開をもって、彼の誕生日でもある1月8日から6週にわたって毎週1曲づつ公開されてきたレア音源/未発表曲全6曲を収録したデジタル・ストリーミングEP『イズ・イット・エニィ・ワンダー?』が完成したことになる。
また、デジタル・ストリーミングEPと収録曲を一部変更した、6曲入りのCDと12インチ・アナログ盤もリリースされることが決定した。海外ではdavidbowie.com、rhino.com、そしてrhino.co.ukのみで3月20日から購入可能となるこのCDとアナログ盤だが、ここ日本でも数量限定でワーナーミュージック・ダイレクト限定販売されることが決定している。こちらも3月20日の発売が予定されている。
このフィジカル・ヴァージョンの『イズ・イット・エニィ・ワンダー?』EPには、第一弾として公開された「世界を売った男(CHANGESNOWBOWIEヴァージョン)」の代わりに、「ファン(クラウンボーイ・ミックス)(原題: FUN (CLOWNBOY MIX))」が収録されており、「世界を売った男(CHANGESNOWBOWIEヴァージョン)」は、別途違った形でフィジカル・ヴァージョンとしてリリースされることが予定されている。
◆ 「世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)」
今回公開された「世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)」は、1995年に「ストレンジャーズ・ホエン・ウィ・ミート/世界を売った男(ライヴ)」のダブルA面シングルとして7インチ・シングルとCDシングルでリリースされていた音源。非常にアイコニックなこのクラシック楽曲「世界を売った男」は、1995年に発表したアルバム『アウトサイド』に伴うワールド・ツアー時のセットリストに組み込まれており、そのアルバムの世界観に合うように、かなり革新的なトリップ・ホップ的アレンジが施されていたのだが、そのライヴでのアレンジに、長年のコラボレイターでもあるブライアン・イーノがさらなるミックスを施した音源がこの「世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)」だ。1995年10月30日にロンドンにあるWestside Studiosにて、ライヴ・レコーディングにさらなる音源を付け加えながら再構築していったこのヴァージョンに関して、イーノはこう日記に書き記している。
「私はレコーディング音源にバッキング・ヴォーカルやちょっとしたブリップ音を付け加え、音源そのものにちょっとした彫刻を施していった。楽曲としての全体像をより明確にするために…」
◆ 「世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)」
デヴィッド・ボウイがプロデュースを、そしてブライアン・イーノがミックスを担当している。この音源には、ブライアン・イーノもバッキング・ヴォーカルとして参加しており、ベースとヴォーカルにゲイル・アン・ドーシー、シンセサイザーにピーター・シュワルツ、ドラムにザッカリー・アルフォード、ギターにカルロス・アロマー、そしてギターとヴォーカルにリーヴス・ガブレルスが、それぞれ参加している。
◆ 「ファン(クラウンボーイ・ミックス)」
フィジカル盤の『イズ・イット・エニィ・ワンダー?』に収録されることとなる楽曲「ファン(クラウンボーイ・ミックス)」は、『アースリング』ツアーのクラブ・セットに「イズ・イット・エニィ・ワンダー?」という曲として披露されていた、ボウイのクラシック曲「フェイム」を現代風に改訂した音源をもとにした楽曲だ。
基本のバック・トラックとシーケンス・トラックは、1997年初頭にダブリンのThe Factoryで行われたツアー前のリハーサル時に作られ、その後1997年6月10日にアムステルダムのParadisoで行われた「フェイム」のライヴ・セッションをレコーディング、その音源をもとに、ニューヨークのLooking Glass Studiosにてマーク・プラティとリーヴス・ガブレルスが作業を行い、1998年2月に同じくニューヨークにあるSony Music Studiosにてミックスを行っている。当時、このライヴ・ヴァージョンの「ファン」(現在はこのタイトルがつけられている)は、BowieNet(ボウイとファンが直接交流できるインターネット・プロバイダー)限定作品『Liveandwell.com』に収録される予定があったのだが、リーヴスのインタビューによると、その後この音源は歌詞的にも楽曲的にも進化し続け、1998年5月にダニー・セイバーがこのクラウンボーイ・ミックスを完成させる頃には、原型となっていた楽曲「フェイム」の要素が一切なくなり、ボウイとリーヴスによる楽曲が全く新しい作品として生まれ変わったのだという。この「ファン(クラウンボーイ・ミックス)」は、BowieNetのサブスクライバー用に限定提供された1998年のCD-ROMにのみ収録されていた音源だ。
「ファン(クラウンボーイ・ミックス)」はボウイとリーヴス・ガブレルス、そしてマーク・プラティがプロデュースを担当、レコーディング・エンジニアとしてスティーヴ・ゲストとマーク・プラティがクレジットされており、1998年5月、Ocean Way Recordingにてダニー・セイバーがミックスを施した楽曲(ミキシング・エンジニアはJohn Xが担当)。ボウイのヴォーカルの他、ザッカリー・アルフォードのドラム、ゲイル・アン・ドーシーのベース/ヴォーカル、マイク・ガーソンのピアノ、リーヴス・ガブレルスのギター/ヴォーカル、そしてマーク・プラティのキーボード/プログラミングがフィーチャーされている。
また、この「ファン」は、英国のドラムンベース・プロデューサー、Dillinjaによるドラムンベース・ヴァージョンも存在しており、単曲のデジタル・ダウンロード&ストリーミング・シングルとして3月20日にリリースされる予定だ。このヴァージョンは、2000年にBowieNetのメンバーのみが入手可能となっていたアルバム『Liveandwell.com』に収録されていたもので、デジタルでリリースされるのは今回が初となる。
◆ リリース情報
デヴィッド・ボウイ『イズ・イット・エニィ・ワンダー?』EP
● デジタル・ストリーミングEP: 2020年2月14日配信開始
<デジタル・ストリーミング版収録曲>
01. The Man Who Sold The World (CHAGESNOWBOWIE MIX)/ 世界を売った男(CHANGESNOWBOWIEヴァージョン)
02. I Can’t Read ‘97 / アイ・キャント・リード‘97
03. Stay ‘97 / ステイ ‘97
04. Baby Universal ‘97 / ベイビー・ユニヴァーサル ‘97
05. Nuts / ナッツ
06. The Man Who Sold The World (Live Eno Mix) / 世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)
● ワーナーミュージック・ダイレクト限定EP(CD, 12”アナログ): 2020年3月20日発売予定
<CD/12”アナログ盤 収録曲>
01. Baby Universal ’97 / ベイビー・ユニヴァーサル ‘97
02. Fun (Clownboy Mix) / ファン(クラウンボーイ・ミックス)
03. Stay ‘97 / ステイ ‘97
04. I Can’t Read ‘97 / アイ・キャント・リード‘97
05. Nuts / ナッツ
06. The Man Who Sold The World (Live Eno Mix) / 世界を売った男(ライヴ・イーノ・ミックス)