(情報提供: UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
2020年7月20日、故クリス・コーネル(Chris Cornell)の誕生日に、クリス・コーネル財団を代表して妻のヴィッキー・コーネルが未発表曲を発表した。ガンズ・アンド・ローゼズ「ペイシェンス (Patience)」のカヴァー・ヴァージョンである。アートワークにはクリスの友人でフォトグラファーのスティーヴン・ライオンが撮影した写真が使用されている。
クリスはこの曲を2016年3月にLAのHenson Studiosで録音した。オリジナル・アルバム制作中に、ガンズ・アンド・ローゼズの大ファンである娘のトニーに「ペイシェンス」の弾き方を教えていたクリスは、当時再結成を発表したばかりのガンズ・アンド・ローゼズへのトリビュートとして、自分のヴァージョンをレコーディングしていた。
Chris Cornell – Patience
妻であるヴィッキー・コーネルは、今回の音源公開によせてコメントを寄せている。
「当時クリスと一緒に仕事をしていたエンジニアの一人が、最近になって2016年のセッションでクリスがレコーディングしていた音源のことを思い出したんです。”Patience “はその中の1曲でした。 何年もの歳月を経て再びこの曲を聴くと、心にしみるほどに美しく、ほろ苦い記憶が一気に蘇ってきました。
彼の誕生日以上に、この曲を皆様と共有し、クリスと彼の歌声、彼の音楽、彼の人生や芸術を祝うのに相応しいタイミングはないように思えました。その名が人々に語られているうちは、魂は生き続けるというのは真実で、彼の魂は、その芸術を通して、彼や彼との思い出を尊ぶ人々の中で、これまでと同じように明るく燃え続けています。クリスにとって特別な意味をもっていたこの曲を発表することで、彼の心や魂の一部が、私たちの元に残されていくのです。それが彼の愛とレガシーでもあります。
アクセル、スラッシュ、ダフには、彼らのライヴでクリスを称え続けてくれていることに心から感謝しています。そして、クリスのファンの皆さま、クリスことを想い、いつもクリスへの愛を分かち合ってくださり、ありがとうございます。そして、私たちの子供たちにも感謝を伝えたいです。あなたたちは父親の強さと優しさの賜物ですから。
あなたの笑顔を思い浮かべると、今でも胸の痛みと共に、最初にあなたに出会ったあの頃と同じくらい鼓動の高まりを感じます。クリス、あなたを愛しています。誕生日おめでとう」
さらに、彼の娘トニーと息子のクリストファー・コーネルは、彼女たちの父親を讃え、若者を依存症から救うための2つの全国的な取り組みを開始する。彼らは、依存症の研究・支援機関であるAddiction Policy Forumとクリス・アンド・ヴィッキー・コーネル財団と提携し、全米の高校に「STOP THE STIGMA」という教育的試験プログラムを導入する予定だ。この革新的なピア・トゥ・ピアの取り組みは、10代の若者たちが依存症をめぐるスティグマ(差別・偏見)に向き合えるように、彼らに薬物使用障害の知識や予防法、そして依存症は病気であること、精神衛生上の問題であり、道徳的な欠陥ではないことを教えていくというもの。
◆ シングル情報
クリス・コーネル「ペイシェンス」
Chris Cornell / Patience