TRAP特集 クラブサウンド編
トラップとは、1990年代初頭に生まれた、アトランタが発祥の地とされる、HIPHOPのジャンルです。
トラップは麻薬の密売所を表すスラングで、TR-808の高速スネアロール、倍テンのハイハットが特徴的です。
サウスHIPHOPの後継ジャンルですが、クラブサウンドだと、ダブ・ステップ寄りのよりインストライクな曲も多いです。
4つ打ちにはならず、ハウスにはよらないジャンルになります。
いわゆる16ビートに32・64のおかずが乗ります。
2010年代からよりクラブサウンドに寄っている曲をご紹介していきます。
Keys N Krates; U Already Know
ドラムンベース
2015年
キーズ・ン・クレイツは2008年に結成された、カナダ トロント出身の3人組です。
2014年から2016年にかけて、様々な音楽の賞にノミネートされています。
この曲は入りはドラムンベースですが、その後ハーフテンポに落ち着きます。
ハーフテンポの部分は、ウータンクラウンぽいリフが鳴っていますが、
ドラムンベースの部分では、全く姿を消していきます。
ミクスチャーHIPHOPに仕上がっていますね。
インターネット・ミーム
2013年
バウアーはニューヨーク出身のプロデューサーです。
この曲はインターネット・ミームの現象でプロモーションが進んだ曲でして、
動画投稿サイトに振り付けされたダンスが投稿され、
それを真似していくことで広がっていきました。
最近ですと、アイスバケツチャレンジも近いものがあります。
基本的にはインストですが、サンプルされたボーカルが乗ります。
アップリフtェイングもあるのですが、その後に4つ打ちにはなりません。
加速はされないジャンルです。
Baauer Harlem Shake
Jack U Take U There (feat. Kiesza) (Missy Elliott Remix)
スクリレックスがメンバー
2015年
Jack Uはスクリレックスとディプロの2人組のDJデュオです。
このバージョンはミッシーエリオットのラップバージョンです、
オリジナルの方はラップが全くないので、ほぼインストの曲です。
アップリフティングなんだか、サビなんだかわからない部分の後には、
加速もなければ、4つ打ちもありません。
この辺がハウスを元にしたEDMとの大きな違いですね。
ブラジル
2014年
カロルコンカはブラジルクリチバ出身の歌手です。
TropkillazはDJ ZegonとLaudzの2人組のブラジル出身のプロデューサーチーム、アーティストです。
DJ Zegonは映画監督スパイク・ジョーンズの実弟でして、
LaudzはMCになります。
倍テンの入りからハーフテンポに落ち着きますが、スネアが倍の位置でも刻んでいるので、
スピーディーに聞こえますね。
トラップにしては珍しく、ほぼ倍テンで移行する早めの曲ですね。
Karol Conka Tombei (Prod. Tropkillaz)
Flosstradamus feat. Elkka Rebound
世界が破滅した後のトラップ
2014年
フロストラダムスはシカゴ出身のDJ2人組のプロデュースチームです。
2006年に活動を開始し、リリースは2011年からになります。
エレクトロ、トランス、ヒップホップとのハイブリッドされたサウンドを自称しており、
“世界が破滅した後のトラップ”と本人たちもコメントしています。
ダブステップの激しいビートにトランス/エレクトロハウスで使われている多彩なコード進行を
ヒップホップに組み入れています。
幻想的な曲ですね、UKかと思いました、美しい曲です。