スカ特集 Part2
集会などが禁じられていた奴隷制度のもと、
彼らが意思の伝達のために、
もともとの祖国であるアフリカなどのリリックに、リズムをつけて歌う、
いわゆる「コミュニケーション方法」として発展した、
「メント」と呼ばれるジャマイカ発祥の音楽がそのはじまり。
Harry Belafonet Day- O~ Banaba Boat Song
メント
Harry Belafonetの「Day- O~ Banaba Boat Song」、この曲、メントです。
歌詞にも「ラムを飲みながら徹夜で作業。
朝が来るまでバナナを積み込む」と歌われているように、
まさにメントは労働者階級の音楽でした。
この曲がヒットした1950年代半ばまで、
もっともジャマイカで流れていた音楽でしたが、
このメントが、当時の統治国であったイギリスのブラスバンドや、
アメリカのリズム&ブルース、そしてルンバやマンボ、
さらに労働者階級の宗教的思想のなどの影響を受けて派生した音楽が「スカ」。
ここで、
一番最初に世界で売れたと言われている「スカ」をご紹介しましょう。
Millie Smallで「My Boy Lollipop」。
1964年にリリースされ、ヒットしたスカです。
当時、日本でもアナログでリリースされていますが、
そのジャケットには
「新リズム スカ登場!」なんて書かれています。
当時の人々にとっては、「スチャー、スチャー」というこのリズム、
かなり新鮮だったんでしょうね。
そして、みなさんがご存じであろうこの曲も、
もともとは、「スカ」だったんです。
Millie Small My Boy Lollipop
The Wailers One Love
The Wailers
Bob Marley&The Wailersの前身、
Bob Marley、Peter Tosh、Bunny Wailerの3人で結成された
コーラスグループThe Wailers。
みなさんが聞きなじみのある「One Love / People Get Ready」は
1977年のアルバム「Exodus」に収録されていますが、
こちらの1965年にThe Wailersがリリースした「One Love」がオリジナル。
まさに2拍目と4拍目を強調したスカだったんです。
その後、このスカはロック・ステディ、
レゲエといった音楽に発展していきますが、
これが、イギリスにわたって、
パンクロック、モッズスタイルなどと合わさって人気となったのが、
2トーン・スカ。
ワン!ツー!
曲は知らなくても、あの「ワン!ツー!」という掛け声は、
どこかで聞いたことがあるかもしれません。
The Specialsで「Little Bitch」、
そしてモンキーズのカバー「A Little Bit Me, A Little Bit You」、お送りしました。
それではここでもう1曲。
2トーン・スカでこのThe Specialsと双璧をなしたのがMadness。
The Specials Little Bitch
The Specials A Little Bit Me, A Little Bit You
Suggs
前回、Madnessのナンバーはご紹介したので、
そのフロントマン、Suggsのソロナンバー、ご紹介しましょう、「I Am」。
Suggs I Am
Suggs、1998年リリースのナンバー「I Am」。
Madnessは1986年に一度解散していますが、
1992年にはオリジナルメンバーで再結成。
昨年も「Can’t Touch Us Now」というアルバムをリリースしています。