<特集 – 従来と違うマイケル・ジャクソン特集>
今年でマイケル・ジャクソンがこの世を去ってから10年。
今回はちょっと違う視点でマイケルを特集。
マイケル・ジャクソンがサンプリングされた
HIP HOPナンバーとの組み合わせ。
カニエ・ウエスト
P.Y.T. MICHAEL JACKSON
GOOD LIFE feat.T-PAIN KANYE WEST
「P.Y.T.」は1982年にリリースされたモンスターアルバム『スリラー』からの第6弾シングル。作詞・作曲はジェームス・イングラム、プロデュースはクインシー・ジョーンズだ。
この楽曲をサンプリングしたのが、大ネタ使いで知られているカニエ・ウエストだ。2007年のアルバム『GRADUATION』に収録されている「GOOD LIFE」では、「P.Y.T.」のBPMを落としてトラックのバックにサンプリングしている。比較的わかりやすいサンプリングの仕方だ。
NAS
HUMAN NATURE MICHAEL JACKSON
IT AIN’T HARD TO TELL NAS
こちらも1982年の『スリラー』からのナンバー、「HUMAN NATURE」。
この曲のトラックは、スティーヴ・ポーカロ、スティーヴ・ルカサー、ジェフ・ポーカロなど、TOTOのメンバーが参加している。
この曲を、デビューアルバムで大胆にもサンプリングしたのが、NASだ。
「HUMAN NATURE」美しいハーモニーが印象的だったが、サンプリングされた「IT AIN’T HARD TO TELL」は一転、どこか不協和音のように響き渡る。しかし、マイケルの曲とわかるのは、やはりすごいところだ。
グランドマスター・フラッシュ
BAD MICHAEL JACKSON
THE BOY IS DOPE GRANDMASTER FLASH AND THE FURIOUS FIVE
1987年のアルバム『BAD』のタイトルチューン。この曲のビデオは、私服警官に強盗と間違えられて射殺されてしまった若者をモデルに作られたという。
この曲をサンプリングしているのは、オールドスクール・ヒップホップの重要人物の一人、グランドマスター・フラッシュだ。「THE BOY IS DOPE」は、サンプリングのおもちゃ箱のような1曲。冒頭からジェームス・ブラウンの「SEX MACHINE」や「I FEEL GOOD」といった曲をぶち込んでくる。
そして、聞いているうちに、マイケルの「WHO’S BAD」というヴォーカルが入ってくる。ライブのDJで聞いてみたいものだ。
P.DIDDY
ROCK WITH YOU MICHAEL JACKSON
CAN’T NOBODY HOLD ME DOWN DIDDY
1979年のアルバム『OFF THE WALL』からのシングル「ROCK WITH YOU」。このアルバム、なんと40年前の作品となる。
この曲のある部分をサンプリングしているのが、P.DIDDYがPUFF DADDY名義でリリースした1997年のナンバー「CAN’T HOLD ME DOWN」。GRANDMASTER FLASHの「THE MESSAGE」の印象的なトラックを全般にサンプリングしているのだが、所々で聞こえてくるのが、「ROCK WITH YOU」の冒頭のドラムの部分だ。実際に聞いて、探してみてほしい。
リアーナ
WANNA BE STARTIN’ SOMETHIN MICHAEL JACKSON
DON’T STOP THE MUSIC RIHANNA
やはり大ヒットアルバムだけあり、アルバム『THRILLER』からのサンプリングは多いようだ。
2007年のリアーナの楽曲「DON’T STOP THE MUSIC」でサンプリングされている。
マイケルの曲はメジャー調の楽曲だったが、リアーナの曲はマイナー調。
それでもうまくコーラスやマイケルのシャウトをフィットさせている。普通に聞いていると、マイケルに気がつかないほどマッチしているので、ぜひ、耳をダンボにして聞いていただきたい。