2010年代のハードロック特集
今回は、2010年代のハーロドック特集。
復活の狼煙
Incurably Innocent  At The Drive In
2000年にアルバム『Relationship Of Command』をリリースし、その人気を確固たるもにしたかと思いきや、翌年に突然活動を休止してしまい、17年間沈黙(単発での再結成ライブはあったが)。そして2017年に、満を持してアルバムをリリースし、復活の狼煙を上げた。ハードロックの中でも、ポスト・ハードコア、と呼ばれることが多い。エッジの効いたギターと、ヴォーカルの独特の声が特徴的だ。
「Incurably Innocent」は、去年リリースされたアルバム『Relationship Of Command』からの1曲。
ロイヤル・ブラッド
Little Monster Royal Blood
イギリス出身の2人組、ロイヤル・ブラッド。音を聞くと、ギターとドラムの2人組かな?と思いがちだが、なんとベースとドラムの2人組。しかも、楽曲ではベースとドラム以外ほとんど足していないのだ。ライブを見たことがある人ならわかると思うが、ステージ上も基本的には2人だけなのだ。
もちろんエフェクターを使いつつ、ベースをギターのようにコードを使って弾いているのだろうが、それでもドラムとベースだけでこの重さとグルーヴを出せるというのは、本当に驚きである。
「Little Monster」は、2014年のデビューアルバム『Royal Blood』からの1曲。まさに2010年代、新時代のヘヴィロックを担っていくバンドの一つとなりえる2人ではないだろうか。
from ウェールズ出身
Over it Bullet For My Vallentine
イギリス、ウェールズ出身のハードロックバンド。サウンド的には、メタルバンドに入るのかもしれないが、今年リリースされた『Gravity』は、よりメロディアスな部分に磨きがかかり、デビュー当時のHoobastankを思い出させてくれるようなアルバムになっている。
重さの中にも、しっかりとしたメロディが紡がれているところが彼らの特徴の一つでもあるし、このアルバムではエレクトロの要素も取り入れるなど、ただの重たいだけのバンドではないところを示してくれているように思う。
アルター・ブリッジ
Over it Alter Bridge
2004年に解散したCreedのメンバーが、新たなメンバーを加え結成したバンドがアルター・ブリッジだ。そもそもCreedがアメリカを代表するバンドだったので、その実力は折り紙付きだ。サウンド的にはCreedより明るく、少しだけポップになったかと思うが、その重さ・激しさはちゃんと残されている。
「Poison In Your Veins」は、2016年のアルバム『Last Hero』からの1曲だ。
デジタルハードコア
Throne Bring Me The Horizon
2004年に結成され、そもそもはメタル思考が強かったが、徐々にデジタルサウンドを織り込み、重さは残しつつも、枠にとらわれないロックサウンドを生み続けている。デジタルハードコア、という言葉は日本のバンド、Mad Capsule Marketsの代名詞のようにも思えるが、まさに彼らもそんなサウンドである。とはいえ、アルバムにはバラード調の曲もあるので、楽曲の幅広さには驚かされる。ファッション性も相まって、若い世代にも人気を得ているということ。メロディラインは、やはりイギリスのバンドの特徴だろうか、どこか憂いを帯びている曲が多いように感じる。
「Throne」は2015年にリリースされたアルバム『That’s The Spirit』からの1曲。来年早々に、ニューアルバムも予定されているようなので、こちらも楽しみだ。