<特集 – 東ヨーロッパ音楽>
東ヨーロッパ。
時代によって東ヨーロッパに分類される国はかなり変化を遂げているようで、
今回は、外務省・欧州局において、「中東欧課」で管轄されている地域から、
ピックアップしてみた。
ポーランド
ANNA MARIA JOPEK ARE YOU GOING WITH ME
1970年、ポーランドの舞踏団のソリストの父と、シンガーでダンサーの母の元に生まれる。子供の頃から音楽に囲まれて育ち、ショパンやバッハといったクラシックを好んで聞いていたという彼女は、ショパン音楽アカデミーで17年間ピアノを学び、その後、ニューヨークのマンハッタン音楽院でジャズの経験も積んでいった。1997年にレコードデビューを果たしたその独特の歌声は、ビョークを彷彿とさせる響きがある。
「ARE YOU GOING WITH ME」は、2002年にリリースされた、パット・メセニーとのコラボレーション・アルバムからの1曲。
モルドバ共和国
O-ZONE DRAGOSTEA DIN TEI 〜恋のマイアヒ〜
空耳とアスキーアートのアニメが話題となり、日本のラジオ局でもヒットとなった、「恋のマイアヒ」。この曲を歌うO-ZONEは、モルドバ共和国出身の男性3人組のユニット。モルドバ共和国は東にポーランド、西にウクライナと接する国だ。独特の語感がある歌詞はルーマニア語である。
この曲は日本では2005年3月にリリースされ、オリコンのアルバムチャートで1位も獲得したが、実は、2005年の1月に、ユニットの解散が発表されていたということ。
ルーマニア
INNA YALLA
こちらはルーマニア出身のシンガー、インナ。子供の頃から歌うのが好きだった彼女だが、高校を優秀な成績で納め、政治学を学ぶために大学に入学。そんな中で、歌うことも諦めておらず、2008年のユーロビジョンコンテストに参加している。しかし、この時はあえなく予選で落選している。
デビューは2008年で、日本では2014年リリースの、ピットブルとコラボした「GOOD TIME」がラジオでもオンエアされていた印象だが、総じてサウンドはエレクトロ・ポップだ。
「YALLA」は、PVもサウンドもエキゾチックな雰囲気を前面に押し出している2015年のナンバー。歌詞も英語とアラビア語が使われているので、雰囲気はヨーロッパというよりは、アジアだったりアラブ世界よりになっている。
コソヴォ
RITA ORA SHINE YA LIGHT
今やワールドワイドなヒットを飛ばすシンガーとなったリタ・オラだが、彼女の出自はコソヴォにある。1990年代終わりの紛争で多くの犠牲者と難民を出し、2008年にはセルビアから独立したコソヴォ。彼女は、このコソヴォで生を受け、まもなくしてイギリスのロンドンに移住した。
演劇などを学ぶかたわら、ユーロビジョンなどにも参加。クレイグ・デイヴィッドなどのPVに参加するなどしていた。そんな中、ロンドンのバーで歌っていたところ、スカウトマンに声をかけられJay-Zと出会うことになる。(その後、Jay-Zとは色々ありましたが。。。)
2012年にリリースされた「Shine Ya Light」は、コソヴォでPVを撮影、彼女の祖国コソヴォを伝える内容となっている。
ベラルーシ
TEO CHEESECAKE
最後にお届けするのは、ベラルーシのシンガー・ソングライター、テオ。4歳の頃にアコーディオンを習い始めるなど、子供の頃から音楽に触れていた。17歳の時に、すでにベラルーシの国立オーケストラで作曲や歌などの仕事を行なっていたという。この曲は2014年のユーロビジョンのベラルーシ代表となった曲。なお、英語の「cheesecake」には、「セクシーな女性の写真」といった意味もあるそうだ。