ポール・サイモン(Paul Simon)の最新アルバム『イン・ザ・ブルー・ライト』が本日9月26日にリリースされた。「古い曲が、新たに生まれ変わった様をリスナーには聞いてもらえるだろう。生まれ育った家の古い壁が、新しいペンキで塗り直されたみたいにね」と本人は語っている。
(情報提供:SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL)
(Photo: Jake Edwards)
4枚目となるスタジオ・アルバム『イン・ザ・ブルー・ライト』をサイモンと共にプロデュースしたのは、六十年代以来の盟友ロイ・ハリー。数多い作品群から、本人がお気に入りの(有名曲とは言えないかもしれぬ)10曲を選び、錚々たるミュージシャン達の力を借り、新たな解釈を加えられる。共演するミュージシャンの一部を紹介すると、ジャズ・トランペット奏者のアイコン、ウィントン・マルサリス、ギタリストのビル・フリゼール、ドラマーのジャック・ディジョネットとスティーヴ・ガッド。ニューヨークを拠点とするチェンバー・アンサンブル・セクステットのyMusicと共演した「キャント・ラン・バット」と「犬を連れたルネとジョルジェット」の2曲は、 “ホームワード・バウンド~最後のツアー”のステージでも披露され、鳴り止まぬ拍手喝采を浴びるハイライトの一つとなっていた。
レパートリーを見直し、その中からサイモンが選んだのは、『ひとりごと』(1973)『時の流れに』(1975)『ワン・トリック・ポニー』(1980)『ハーツ・アンド・ボーンズ』(1983)『リズム・オブ・ザ・セインツ』(1990)『ユー・アー・ザ・ワン』(2000)『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』(2011)に収録されていた10曲だ。
サイモン自身、ライナーノーツでこう説明している。
「アレンジをやり直し、ハーモニーの構造を見直し、曖昧だった歌詞を書き換えることで僕自身、頭の整理ができた。自分は何を言いたかったのか、その当時、何を考えていたのか。そうして、より分かりやすいものに生まれ変わらせることができたんだ」。
9月22日、ツアー最終日を故郷クィーンズで有終の美を飾る。
「以後、大々的なツアーは行わず、これが最後になる」とツアー・キャリアに終止符を打つ事を明言して2018年5月16日にカナダからスタートしたポール・サイモンのフェアウェル・ツアー『ホームワード・バウンド・ツアー』が22日に最終日を迎えた。ホームワード・バウンド・ツアーのタイトルに相応しく、ポール・サイモンが育ったNYクィーンズにあるフラッシング・メドウズ・コロナ・パークでの最終公演。大変な盛り上がりは、ネットを通じての情報から伝わってくる。
尚、公式サイトではフェアウェル・ツアーを終えたポールから届けられた動画「To All The Fans, Thank You」を見る事が出来る。
https://www.paulsimon.com/news/
残念ながら今回のツアーは日本では開催されなかったが、その一端を見る事が出来る。それはフェアウェル・ツアーでハイライトの一つになっていた、ニューヨークを拠点とするチェンバー・アンサンブル・セクステットのyMUSICとの共演だ。
René and Georgette Magritte with Their Dog After the War (Live from Copenhagen)
この「犬を連れたルネとジョルジェット」はもともと1983年作『ハーツ・アンド・ボーンズ』に収録されていたが、yMUSICとコラボする事で新たに輝き始めた。ポール・サイモンが「アーティストにとって、滅多にない珍しい機会なんだ。昔の作品を再訪し、再考し、修正し、場合によっては完全に一部をオリジナルと変えてしまえるというのは」と語る最新作『イン・ザ・ブルー・ライト』。
「犬を連れたルネとジョルジェット」は本日発売された最新作にも収録されている。
◆ アルバム情報
ポール・サイモン『イン・ザ・ブルー・ライト』
● 2018年9月26日発売
● 初回限定盤のみ青透明スリーブ付
● 解説・歌詞・対訳付
● Blu-spec CD 2
● SICP31188
●¥2,400+税
<トラックリスト>
1. 君の天井は僕の床
2. ラヴ
3. キャント・ラン・バット
4. 想いこがれて
5. 豚と羊と狼と
6. 犬を連れたルネとジョルジェット
7. ティーチャー
8. 愛しのロレイン
9. ある人の人生
10. クエスチョンズ・フォー・ジ・エンジェルズ