USパンクロック界の重鎮、バッド・レリジョン(Bad Religion)が17枚目となる新作スタジオ・アルバム『エイジ・オブ・アンリーズン』を2019年5月3日にリリースすることを発表した。
(情報提供: WARNER MUSIC JAPAN)
今作はカルロス・デ・ラ・ガルサ(Jimmy Eat World、Paramore他)の共同プロデュースとなり、2013年リリースの『True North』以来、約6年ぶりの新作。 日本盤については後日発表となる。
現代の社会が抱える様々な問題、人種差別、トランプ政権問題、中流階級崩壊、コリン・キャパニックの抗議等をテーマにした世界に対する警告であり、きわめてアグレッシブな作品に仕上がっている。
既に公開されているシングル「マイ・サニティ」も収録される。追加で、アルバムより新曲「カオス・フロム・ウィズイン」が公開されている。
Bad Religion – Chaos From Within
Epitaphのボスであり、ギタリストのブレット・ガーウィッツは今作について以下のように語っている。
「バッド・レリジョンというバンドは、常に啓蒙的な世界観を表現してきた。今、このような真実、自由、平等、寛容、様々な面において、価値基準というものが崩れ去ろうとしている。つまり、このアルバムがそれに対する俺達の回答だってことだ。」
「カオス・フロム・ウィジン」は、彼らならではのファストで、メロディックなサウンドが特徴のチューン。「脅威が迫ってきた、それは本当に存在するんだ/我慢も限界だ/でも危機を避けて通ることはできない/既に内側からカオスが生み出されているんだ」の様に、現代社会のあらゆる壁をめぐる論争を歌っている。
「キャンディデート」では、トランプ大統領を想起させる楽曲であり、「俺はあなたの候補/俺は真っ赤な唇とメイク/俺はお前らの指導者、オピオイド、危害/そして芸能人、そんな俺の名前は競争」の通り、辛らつなメッセージが読み取れよう。また、「ジ・アプローチ」では「道徳と知能の空白がある/君は疑いの目を持って当たり前だ/哲学は消滅しかけていて、革命なんてあり得ない」、と民主主義の消滅の可能性を取り上げている。
科学史の博士号を取得しているヴォーカルのグレッグ・グラフィンはこう語る。
「俺たちの世界がいかに恐ろしいものになっているかというのは日々ニュースの一面を飾っている。それをきっかけに沢山の書物を読むことにしたんだ。フランス革命、アメリカ革命、南北戦争、などについて。歴史は繰り返す、ということであり、我々はそれに対して挑んではいけないということを理解したんだ。それに関しては十分な警告をしたい。誰れもがこのことを知っておくべきことなんだ。是非このアルバムのメッセージを聴いてほしい。」
彼らは結成以来、ヒューマニズム、そして個人主義を支持する、政治性の強いパンク・バンドとして活動してきた。
このような価値観が崩れていき、偏狭なナショナリズムが高まっていくこの時代だからこそ、バッド・レリジョンのメッセージはより重みをもって我々の胸に突き刺さるのかもしれない。
◆ リリース情報
バッド・レリジョン
ニュー・アルバム『エイジ・オブ・アンリーズン』
2019年5月3日リリース