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トム・オデール、一夜限りのプレミア・ライヴ、レポート&セットリスト

TOM ODELL


デビュー前にして “イギリスのグラミー賞”と称される<ブリット・アワード>の「批評家賞」を受賞、1stアルバム『ロング・ウェイ・ダウン』で全英No.1デビューを果たし、これまでの累計アルバム・セールスは180万枚を超えるという、人気と実力を兼ね備えた英国が誇る新世代ピアノ・マン、トム・オデール(Tom Odell)。その端整な顔立ちも相まって日本でも大きな注目を浴び、2013年、そして2016年にフジロック・フェスティバルで来日を果たしたものの、以来しばらく日本から遠ざかっていた彼が、この度3年ぶり、そして初となるピアノ弾き語りによる単独公演の為に来日した。最新アルバム『ジュビリー・ロード』からの楽曲を中心に、至高のメロディー、踊るピアノ、エモーショナルな歌声でファンを魅了した。

(情報提供: SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL)

トム・オデール、一夜限りのプレミア・ライヴ、レポート&セットリスト

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<ライヴ・リポート>

トム・オデールは2年半ぶりの来日公演のオープニング曲に、『コンステレイションズ』を選んだ。それは決して偶然ではなかったと思う。なぜならこの曲には“ピアノ・マンがお決まりのメロディを弾いている”と、まさに本公演でのトムの姿を描写するフレーズが登場するのだから。そう、3月14日に東京・渋谷ストリームホールで彼が敢行したのは、過去にフジ・ロック・フェスティバルで見せたバンド編成のライヴとは一線を画す、ソロのピアノ弾き語りによるパフォーマンス。飾りをはぎ取ることで、楽曲のクオリティ、メロディの美しさ、歌い手としての表現力と説得力を証明し、ピアニストとしての実力も見せつけて、これぞレス・イズ・モアと呼びたいショウを披露してくれた。

トム・オデール、一夜限りのプレミア・ライヴ、レポート&セットリスト
(Photo: Yoshika Horita)

そもそも7歳の時にピアノを習い始め、曲作りも常にピアノを弾きながら行なっているトム。「ピアノ・ソロだと、生まれた時に近い形で曲を聴かせられるんだ」とMCで話していたが、ならば我々が目撃したのは、トム・オデールというミュージシャンの最もピュアで自然な在り方なのだろう。中でも、アルバム音源ではバンド・サウンドを強調していた『ゴー・テル・ハー・ナウ』ほか、セカンド『ロング・クラウド』以降のより作り込んだ曲をこういう形で聴くのは、新鮮極まりない。ただピアノ・ソロと言っても、時折床を踏み鳴らしてビートを加えたり、『ビハインド・ザ・ローズ』にはハーモニカを交えたり、随所で添えたちょっとした彩りが実に効果的だった。
そして、観客とアーティストの距離が近い親密な空間が生まれるのも、ソロならでは。曲の合間にトムは気さくに色んな話を聞かせ(この日は時差ボケで3時に目を覚まして代々木公園を散歩したとか)、彼自身がリラックスして演奏を楽しんでいることが、表情や言葉の端々から伝わってくる。2つの新曲を含む計12曲・80分のセットは、そうこうしているうちにあっという間に終わってしまったが、ラストのデビュー・シングル『アナザー・ラヴ』まで全曲がハイライト。「君たち全員をハグしたい気分だよ!」と挨拶してトムがステージをあとにし、客電が灯ってからも、しばらく拍手は止まなかった。 (文: 新谷洋子)

トム・オデール、一夜限りのプレミア・ライヴ、レポート&セットリスト
(Photo: Yoshika Horita)

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<セットリスト>
01. Constellations
02. Heal
03. Wrong Crowd
04. Ordinary Love *new
05. Behind The Rose
06. Magnetised
07. Grow Old With Me
08. Go Tell Her Now
09. Tears That Never Dry *new
10. Half As Good As You
11. Can’t Pretend
12.Another Love

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