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[コラム] コロナ禍におけるライブ回想:COLDPLAY

NO.16編集部コラム


サマーソニックの過去のライブ動画が配信されたり、今週末にはリアム・ギャラガーが配信ライブを行う。コロナ禍の中で、どうにかして音楽を届けようと、アーティストを始め、様々な人たちが力を注いでくれている。

そんな中で、ふと、自分がこれまでに見たライブの中で印象に残っているものを思い返した。パッと頭に浮かんだのは、2017年に東京ドームで見たコールドプレイのライブだ。

2000年にデビューした当初、ピアノを交え、「骨太」ではなく「繊細」なサウンドで、いかにもUKというような感じだった。しかし、デビューアルバムの代表曲「Yellow」は、繊細な中にも前を向く力強さを感じる楽曲だった。

コールドプレイは、そこから「A Rush of Blood to the Head」「X & Y」と、マイナーチェンジをしながらもスタート地点からの道程を、まっすぐに歩んでいった。

転機となったのは、2008年のアルバム「Viva La Vida or Death and All His Friends」だろう。シングルの「Viva La Vida」は今でも彼らを代表する楽曲で、最高にポップなナンバーとなった。

この曲で、さらに多くのファン層を生み出したことは間違いない。そこからのコールドプレイは、いちファンとしてどうなっていくのか、心配になったのを覚えている。「このまま一気にポップなバンドになってしまうのではないだろうか?」

その心配は、続くアルバム「Mylo Xyloto」「Ghost Stories」「A Head Full of Dreams」で霧散した。シングルとして出す楽曲の多くは、ポップな楽曲も多い。エレクトロを取り入れたりもしている。しかしアルバムを通して、「コールドプレイ」はそこにいたのだ。

そんな中で、2016年の東京ドームシティホール以来の来日公演。今度は東京ドームだ。会場に入ると、リストバンドを手渡され、それを手首につける。フェスなどで入場を表すリストバンドとは明らかに異なっていた。

ライブが始まり、クリス・マーティンが登場するや、ベタな言い方をすればボルテージが一気に上がった。そして、今なお、コールドプレイの中で個人的フェイバリット・ソングである「Yellow」のイントロが流れた瞬間、会場はまさに黄色に包まれたのだ。照明はもちろんだが、オーディエンスが手首につけているリストバンドも黄色に光っている。そこにいる全ての人が「Yellow」の当事者となったのだ。まさかこんなに感動するとは・・・自分でも驚いた。

COLDPLAY東京ドーム公演(2017年)

ヴィジュアル、演出、演奏、歌、全てにおいて圧倒された。このライブを見て、コールドプレイというバンドは、とてつもなくビッグなバンドになったのを実感した。このライブの音源はSpotifyなどで聞くことができる。

満員の東京ドームは、大合唱の渦だった。少しずつだが、有観客のライブも戻ってきつつあるが、なかなか東京ドームであれだけの人数を集めてのライブ、というのはまだ想像ができない。なお、コールドプレイは「環境対策ができるまでツアーは中止する」と昨年発表しており、コロナが収まったからといって、再びライブをここ日本で見られるかは不透明だ。

だが、もう一度見たいライブ、として名前が挙がるのは、やはりコールドプレイだ(あ、レディオヘッドも見たいな・・・)

(NO.16編集部)

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