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アリス・コルトレーン、幻の音源『キルタン ~トゥリヤ・シングス』をリリース

ALICE COLTRANE


(情報提供: UNIVERSAL MUSIC JAPAN)

ジョン・コルトレーンのバンドでも活躍し、スピリチュアル・ジャズのゴッド・マザーとしても知られているアリス・コルトレーン(Alice Coltrane)による幻の音源『キルタン ~トゥリヤ・シングス』からスペシャル・ヴィジュアライザーが公開された。同アルバムは7月16日にリリースされたばかり。

アリス・コルトレーン、幻の音源『キルタン ~トゥリヤ・シングス』をリリース
(Photo: Frans Schellekens)

『キルタン ~トゥリヤ・シングス』は1982年に当時の彼女のコミュニティにのみ配布されたカセット・テープ『Turiya Sings』を再ミックス・再マスタリングをしたもの。1982年版には、ストリングスやシンセサイザーなど楽器が使用されていたが、今回リリースされるのはプロデューサーも務めたアリス・コルトレーンの息子で自身もジャズ・ミュージシャンであるラヴィ・コルトレーンの強い希望によりアリスによるヴォーカルとオルガンのみにフォーカスをした音源となる。ラヴィは2004年に『Turiya Sings』のヴォーカルとオルガンのみのミックス・テープを発見し、かねてからこのヴァージョンでのリリースを切望していたが、マスターが見つからず断念していたという。昨年ついにトラック・マスターが発見され今回のリリースへと繋がった。

アリスは1960年代から夫であったジョン・コルトレーンと共に様々な宗教音楽の研究を進めていたが、1967年に夫を亡したことで「心」についての探求心がより強固なもとのとなり、以来、多くのスピリチュアル・ミュージックを世に送り出してきた。ハープやオルガンでのリーダー作の制作に着手し、インパルス・レコードより「ジャーニー・イン・サッチダ―ナンダ」や「プター・ジ・エル・ドード」など、傑作を多く世に残している。しかし、1978年にインド哲学に根差した生活をはじめると、彼女自身も指導者となり、それをきっかけにレコーディングやコンサートなどの商業的な音楽活動から退くことになる。『Turiya Sings』もその期間にレコーディングされたもので、もともとは彼女がアシュラムや礼拝で使う音楽として、同じコミュニティに配布するためだけに500個ほどのカセット・テープとして制作されたものだった。「トゥリヤ」とは彼女のアリスの宗教名“トゥリヤサンギーターナンダ”に因んだものとされ、アリスが歌声を収録したのはこのテープが初めてであった。

「キルタン」とは祈りを音楽に乗せて神に届ける、いわゆる「歌うヨガ」のことを指す。プロデューサーを務めた息子のラヴィ・コルトレーンは「このミックスを始めて聴いたとき、ここに眠らせていてはならないと思いました。母の情熱や思いをこれまでにないほど感じたのです。このハーモニーをぜひ楽しんでほしいです。」とコメント。スピリチュアル・ジャズというジャンルにカテゴライズされながらも、テイストが入り乱れ表現に縛りのない自由な本作は必聴である。

icon-youtube-playスペシャル・ヴィジュアライザー

◆ 作品情報

アリス・コルトレーン
『キルタン ~トゥリヤ・シングス』

● 品番:UCCI-1050[SHM-CD]
● 価格:¥2,860 (税込み)

【トラックリスト】

1. ジャガディシュワル / Jagadishwar
2. ジェイ・ラマチャンドラ / Jai Ramachandra
3. クリシュナ・クリシュナ / Krishna Krishna    
4. ラマ・カタ / Rama Katha
5. ヤムナ・ティラ・ヴィハリ / Yamuna Tira Vihari
6. チャラナム / Charanam
7. ゴーヴィンダ・ハリ / Govinda Hari
8. ハラ・シヴァ / Hara Siva
9. プラナダーナ/ Pranadhana