<特集 – 金銀銅>
メダルの色にも採用されている、金銀銅をタイトルやテーマに扱った楽曲。
黄鉄鉱
FOOLS GOLD THE STONE ROSES
イギリス、マンチェスターを中心に起こったムーブメント「マドチェスター」を代表するバンドの一つ。ダンスビートや、サイケデリックなサウンドを融合したロックが特徴。彼らの代表曲でもあるこの曲は、金を探しに行ったとしても、なかなか見つからない。結局は偽物の金塊を身につけて沈んでいくんだ、と歌っている。タイトルにもなっている「FOOL’S GOLD」とは、黄鉄鉱(おうてっこう)のことで、金に色が似ていてよく間違われるらしい。本物の金は、そんなに簡単には見つからない、ということだろうか。
銀色に塗って
PAINT ME SILVER POND
オーストラリアのサイケデリック・バンド、ポンドの2017年のナンバー。歌の冒頭から「私を銀色に塗って、ヘルマン・ヘッセと呼んでくれて」という、意味深な歌詞から始まる。歌詞の内容に関しては、いまいちつかみどころがない曲だが、MVを見てみると、銀色の人型がヘッドフォンをつけて踊る、というCGアニメとなっている。その周りには、極彩色に輝く宇宙人も踊っていて、なかなかサイケだ。ちなみに、今でこそ金の方が銀より価値が高いが、かつては銀の方が採取するのが難しく、金よりも価値が高い時代もあったそうだ。
銅のやかん
COPPER KETTLE BOB DYLAN
1970年にリリースされたボブ・ディランのアルバム「SELF PORTRAIT」に収録された1曲、その名も「銅のやかん」。この曲は1953年にアルバート・フランク・ベドーが書いた曲で、ジョーン・バエズのヒットで知られている。かつて、アメリカの農民の間で作られていたという密造バーボンをテーマにした曲らしい。銅のやかんで作っていたのだろうか。ちなみに銅の特徴は、加工のしやすさ、熱の伝導率や導電性の高さ。それゆえ、やかんには適していたのかも知れない。
青銅
BRONZE THE WOODLANDS
オリンピックなどで授与される銅メダルは、英語では「BRONZE MEDAL」である。カッパー・メダル、ではない。この「ブロンズ」とは、銅、スズ、亜鉛、鉛をメインとした合金。純粋な銅ではない。銅メダルには、細かな基準は設定されておらず、ほとんどが青銅で作られているそうだ。そのため、「BRONZE MEDAL」となっている。ちなみに、2003年までの金メダルは「純度92.5%以上の銀製メダルの表面に6グラム以上の金メッキをしたもの」という細かな基準があったそうだ。この「ブロンズ」をタイトルにした楽曲を歌っているのが、カリフォルニア出身のデュオ、ザ・ウッドランズだ。
WE ARE GOLDEN
WE ARE GOLDEN MIKA
ミーカ、2009年の楽曲。勝負事には勝ち負けがあり、順位が付いてしまうが、全力を出し切るアスリートの姿は輝いて見えるもの。そんな自分達みんなが輝ける黄金である、と歌っている。