人の名前が含まれている曲特集
今回は、タイトルに人の名前が含まれている曲を特集します。
アル・クーパー
Al Koope Jolie
アメリカのシンガー、アル・クーパーは、独学でピアノやギターを弾くようになり、まずはバンドのギタリストとしてデビューした。そんな中、ボブ・ディランのレコーディングを見学する機会に恵まれ、さらに、飛び入りでセッションに参加する。その後、Blood,Sweat and Tearsを結成。そしてソロ活動へと移っていく。
「Jolie」は1973年に発表した曲。この「ジョリー」は、クインシー・ジョーンズとジェリ・コールドウェルの間に生まれた娘、ジョリー・ジョーンズのことではないか、と言われている。「ジョリー、君はまるで太陽のように輝いていた。そして、まるで死んでしまったような僕を起き上がらせてくれた。ジョリー、I Love You!!」と歌う、直球なラブソング。
ホール&オーツ
Daryl Hall & John Oates Sara Smile
ブルーアイド・ソウルのアーティストとして、最もヒットしたアーティストの1人(1組)と言えるのが、ホール&オーツ。デビューが1972年なのですでにキャリアは46年。「Private Eyes」や「Kiss On My List」など、ポップな曲調のイメージが強いかと思うが、渋い曲も持っている。
「Sara Smile」は、1976年リリースのナンバーで、全米4位のヒット曲。
タイトルに付いている「サラ」とは、ダリル・ホールの当時の恋人、と言われている。歌詞の中では、Sara smile / Won’t you smile a while for me(サラ、微笑んでくれないか・・・)と、うたっている。当時のサラとホールの間に何かあったのだろうか。
TOTO
TOTO Rossana
アメリカのバンド、TOTO。1978年デビューの彼らは今年でデビューからちょうど40年。そんなTOTOの代表曲の一つが、1982年にリリースされた4枚目のアルバム「TOTO Ⅳ」に収録されていた、「Rossana」だ。歌詞の中で、「ロザーナ、君が出て行ってからもう1年。君がもういないから言うよ。何が何でも君に会いたいよ、ロザーナ!」と、切実な思いをうたっている。かなり未練が残っている男性の気持ちを代弁しているようだ。この「ロザーナ」とは、どうやら実在のモデルなどはいないようで、歌いやすい名前を採用したとか。ただ、当時、メンバーのスティーブ・ポーカロが親しくしていた女性、ロザンナ・アークエットから、名前を取った、とも言われている。
エミネム
The Real Slim Shady Eminem
白人のラッパー、と言われてまず出てくるのはエミネムの名前ではないだろうか。ドクター・ドレーに見出され、一躍スターになったエミネム。最近では、フリースタイルラップでアメリカのトランプ大統領を批判する動画が話題を集めた。
そんなエミネムが2000年にリリースした「The Marshall Mathers LP」に収録されていたのが、「The Real Slim Shady」だ。このタイトルにある「Slim Shady」とは、ご存知の方も多いと思うが、エミネム自身のこと。本名はマーシャル・ブルース・マザーズ3世、ステージネームはエミネム、それとは別に、スリム・シェイディという別人格が存在する、ということ。「My Name Is」というエミネムの代表曲でも「My Name Is…Slim Shady」とうたっている。
オアシス
Oasis Lyla
今年、お兄ちゃんのノエルはサマーソニックに出演、弟のリアムは単独で来日公演を行う。そんな2人が在籍していたバンドがオアシスだ。喧嘩するほど仲がいい、とはいうが、素直になれない兄弟の典型ではないだろうか。
そんなギャラガーズがまだかろうじて近い距離にいた2005年のアルバム「Don’t Believe The Truth」からの1曲。
歌詞を見ていくと、この「ライラ」という名前は、どうやら特定の人物を指しているわけではなさそうだ。
ちなみに、PVで主人公的ポジションで出演している1人の女性がいるが、この女性はターシャ・スターキー。当時、オアシスのドラムを叩いていたザック・スターキーの息子。ザック・スターキーは、ビートルズのリンゴ・スターの息子なので、ターシャはリンゴの孫になる。
余談だが、ビートルズの曲にも、人の名前が付いている曲は幾つかある。しかし、60年代、70年代、80年代、90年代と、時代を経ると共に、人の名前が曲のタイトルになっている曲が少なくなっているように感じる。