<特集 – ベーシスト特集>
ジャコ・パストリアス
DONNA LEE JACO PASTORIUS
ベーシスト、と聞いてまず名前が浮かんでくるのは、やはりジャコパスことジャコ・パストリアスではないだろうか。1975年、パット・メセニーのリーダーアルバムに参加。その翌年、この曲が収録されたソロ・アルバムをリリースした。当時24歳だったが、この曲は、プレイ中の指によるノイズをなくすために9年間も練習し続けて完成させた曲なんだとか。確かに、一音一音がクリアに聞こえるが、一切のノイズは聞こえない。
スクエアプッシャー
COOPERS WORLD SQUAREPUSHER
スクエアプッシャーといえば、ドラムンベースのアーティスト、というイメージだが、彼は一流のベース・プレイヤーでもある。スクエアプッシャーこと、トーマス・ジェンキンスはジャズドラマーだった父親の影響で12歳のころからベースを弾くようになった。その後、シンセサイザーや打ち込みにはまっていき、テクノ/ドラムンのアーティストとなっていったが、ライブではシーケンサから繰り出されるエレクトロビートに乗せて、ライブでベースを弾く、というパフォーマンスをも披露している。そのテクニックは、ジャコパスをほうふつとさせる。
フリー
GIVE IT AWAY RED HOT CHILI PEPPERS
バンドをやっていて、憧れのベースを聞かれると、このバンドのベーシストの名前をあげるロックキッズは多いかもしれない。レッチリのオリジナルメンバーの一人、フリー。
左手の握力はおよそ72kgもある、とも言われている。フィンガーピッキングとスラップ奏法をベースにしているが、そのリズムの正確さ、音のキレ、どこをとっても際立っている。さらには、トランペットを吹いたり、全裸でステージに上がるなど、そのパフォーマンス全体を見ても唯一無二のベーシストだろう。
サンダーキャット
THEM CHANGES THUNDERCAT
ブラックミュージックとクロスオーバーし続けている現代ジャズシーンに置いて、代表的なベーシストといえばサンダーキャットだ。子供の頃からベースを始め、セッションミュージシャンとしてもエリカ・バドゥやフライング・ロータスの作品に参加している。さらには2015年、ケンドリック・ラマーのアルバムにベーシストとして参加。ジャズ、ソウル、ヒップホップを股にかけて、活躍している。また日本のアニメ好きとしても知られており、以前、ドラゴンボールに出てくるサイヤ人のコスチュームを着てライブをしていたりもする。
セックス・ピストルズ
BELSEN WAS A GAS(DEMO) SEX PISTOLS
ベーシスト、といっていいのかわからないベーシスト。セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスだ。もともとピストルズのファンだったシドは、前任のベーシスト、グレン・マトロックの脱退により、加入する。しかし、ベースの経験が全くなかったという。バンド参加後、練習はしたそうだが、ドラッグも手伝って、さほど上達することもなかったそう。
ただ、ライブ音源や映像などでは、シドがベースを弾いているところが収められているものもある。このデモ音源でもベースを弾いているのは、シドだ。
しかし、これ以外でシドによるベースはないという。やはり、そこまで上達しなかったのだろう。結局、シド自身も21歳という若さでこの世を去っている。