2010年代のドラムンベース特集
<特集 – 2010年代のドラムンベース>
以前もドラムンベース特集をしたが、今回は2010年代のドラムンベースに
的を絞ってみたい。
ランダム・ムーヴメント
Waterlogged Random Movement
アメリカ出身のDJ、マイク・リチャーズのステージネームがランダム・ムーヴメント。2010年にデビューアルバム『Lucky Guess』をリリース。アルバム全体的にジャズテイストを交えた、聴きやすい楽曲が揃っている。しっかりとベースがブリブリ言っていて、オシャレなだけではない、クラブでも盛り上がるサウンドに仕上がっている。
ハイ・コントラスト
God Only Knows High Contrast
ハイ・コントラストはイギリス、ウェールズ出身のリンコルン・バレットのステージネーム。元々は映画音楽に興味を持っていたが、彼が17歳の時にJ Majikの「Arabian Nights」という曲に衝撃を受け、ドラムンベースに開眼。
デビューは2002年と、活動も長いアーティストだが、ピックアップしたいのは2018年にリリースされた「God Only Know」。タイトルを聞いてピンとくる方も多いと思いますが、1966年にザ・ビーチ・ボーイズがリリースした名曲をドラムンベースでカバーしている。
EP『Identity Crisis』から
Rise & Fall The Vanguard Project
ドラムンベースから派生したサブジャンルとも呼ばれている、リキッド・ファンクを多数扱っているレーベルSpearheadからのアーティスト、The Vanguard Project。Andrew WilsonとSteve Jefferyによるこのユニットは、活動スタートは2015年と、まだ新しいグループではあるが、注目度は高い。「Rise & Fall」は2018年リリースのEP『Identity Crisis』から。
31 Records
Big Dirty Hidden Turn
ドラムン・ベースのレーベルとして知られている31 Recordsから2014年にリリースされたこの曲は、ダークなサウンドをベースにしたナンバーで、トラップに近い感じ。シンプルな単音のベースがなる中、ドラムンの特徴的なサウンドでもあるリズム隊は抑え気味。そこに挟まってくるラップのサンプルがより曲のダークさを後押ししている。
ペンデュラム
Hold Your Colour(Noisia Remix) Pendulum
以前、デジタルロック特集でもピックアプしたオーストラリアのバンド、ペンデュラム。バンドでありながら、ドラムンベース・シーンにおいても、その存在感を示し続けている彼らが、7年ぶりに活動を再開させ、去年リリースしたのが、アルバム『The Reworks』。これまでの楽曲をリミックスした音源だ。去年はフェスなどにも出演していた彼らだが、オリジナルアルバムの新作も待たれるところだ。
彼らのオリジナルメンバー、ギャレス・マクグリレンと、ロブ・スワイヤーの2人はナイフ・パーティーとしても活動をしていただけに、よりEDM/ドラムンベース色が色濃くなるのでないだろうか。彼らの動向にも注目だ。