<特集 – 囚人ソング>
社会において犯罪を犯すと、刑務所へと送られ、囚人と呼ばれるようになる。誰だって囚人にはなりたくないものである。今回は、さまざまな角度で「囚人」に関する楽曲を特集。
愛の囚人
PRISONER feat. DUA LIPA MILEY CYRUS
アメリカのお騒がせアーティスト代表、マイリー・サイラス。彼女自身は、色々と世間を騒がせているものの、囚人となったことはないようだが「PRISONER」・・・直訳すると、「囚人」という楽曲をヒットさせている。もちろん、犯罪を犯して捕まった囚人のことを歌っているわけではなく、愛に囚われてしまっている・・・と歌っている、ラブソングである。
逮捕された時の思い出
FREE MY WAY IAN BROWN
イギリス、マンチェスターのバンド、ザ・ストーン・ローゼスのヴォーカルとしても知られている。1998年、飛行機に乗っていた際、客室乗務員に暴行を働いたとして逮捕された。この時のことを元に書かれたがこの曲だそうだ。暴力はもちろんダメだが、いろんな経験を曲に落とし込むあたりは、さすが。なお、イアン・ブラウンはその後も2005年にライブで観客と喧嘩になり逮捕、2009年には妻への DV容疑で逮捕されている。
収監中にリリース
RIGHT ABOVE IT :LIL WAYNE
アメリカのラッパー、リル・ウェインは、ここ最近、ドレイクなどとの共作で知られている。そんなリル・ウェインだが、2010年4月に銃の不法所持で逮捕された。刑期を終えたのは2010年の11月だが、なんと収監されている9月に、ニューアルバム「I Am Not A Human Being」をリリースした。もちろん、逮捕される前に作りおわてっていたのだろうが。タイトルも「I Am Not A Human Being」で、何か言いたげな思いが垣間見える。このアルバムは全米アルバムチャート初登場2位というヒットとなった。捕まっていた中でのリリースということで、注目も集まったのかもしれない。
囚人のグループ
PLEASE,DON’T KILL MY CHILD ZOMBA PRISON PROJECT
2016年のグラミー賞で、ベスト・ワールド・ミュージック・アルバムにノミネートされた、ゾンバ・プリズン・プロジェクトは、アフリカ、マラウィのゾンバ刑務所の看守と囚人で結成されたバンド。元々は、更生プログラムの一環として、行われていたバンド活動が、アメリカの音楽プロデューサーの耳にとまり、アルバムリリースとなったそうだ。決して、上手いというわけではないが、多くの囚人をみてきた看守や、どんな背景があったかは分からないが、犯罪に手を染めてしまった囚人のどこか寂しくも、前に向いていっているような感じが聞こえてくる。
犯罪者をモチーフに
BONNIE & CLYDE SERGE GAINSBURG
1968年にリリースされた、セルジュ・ゲーンズブールとブリジット・バルドーのデュエット曲。1930年代に、アメリカで銀行強盗や殺人といった犯罪を繰り返した、ドニー・パーカーと、クライド・バロウのカップル。「ボニーとクライド」として知られているが、この2人をモチーフにした楽曲。なお、実際のクライドは若い頃から逮捕・釈放を繰り返していたようだが、最後は、逮捕されることなく、ボニーとともに警官隊に射殺されている。