元サムシング・コーポレイト、ジャックス・マネキンのフロントマン、アンドリュー・マクマホン(Andrew McMahon)。最新アルバム「ファイヤー・エスケイプ」のリリースを記念したインストア・イベントが、6月28日(水)にタワーレコード新宿店で開催された。
(情報提供:UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
開演時間の20時30分になると、会場はアンドリューの姿を一目見ようという200人以上の観客で満杯に。満を持してサポート・ミュージシャンのザック・クラーク(key)と登場したアンドリューがはじめに演奏した楽曲は、前作アルバムのタイトル・トラック「セシリア・アンド・ザ・サテライト」。この曲は、今年3歳を迎えた愛娘セシリアへの愛を歌ったアンドリューの代表曲のひとつであり、泣きのメロディと歌詞に早くも会場は感動的な雰囲気となった。
「今日は来てくれてありがとう!」と簡単な挨拶を終え、最新アルバム『ファイヤー・エスケイプ』に収録され、アンドリュー自身もお気に入りと語る「ウォーキング・イン・マイ・スリープ」を演奏。キーボードを2台使用しての演奏は疾走感があり、サムシング・コーポレイト時代のアンドリューを彷彿とさせるエモーショナルな演奏となった。
3曲目に演奏された楽曲は、前作に収録されている「キャニオン・ムーン」。アメリカ西海岸で見ることができる「美しい月」を題材にした楽曲であり、アンドリューのライブでも人気の高い1曲。この日のライブでも観客の拍手や、ザックとのスリリングな演奏など、ライブで多く演奏されることが納得の楽しい演奏になった。
「スペシャル・ゲストを今日は呼んでいて、そのために機材の交換をするから、次の曲がザックとは最後の曲だ」というアンドリューのMCを挟んで演奏されたのは、最新作でも特に人気の高い1曲であり、宇宙飛行士の服を着たアンドリューがダンスを披露したミュージック・ビデオが話題の「ソー・クロース」。ダンサブルにキーボードを演奏しながら歌うアンドリューの姿と、タイトなシンセベースによって原曲とは異なるグルーヴを生むザックの姿が見られた。
機材交換の後、アンドリューの大ファンであると公言するピアノ・ロック・バンドSHE’Sのフロントマン、井上竜馬と共にアンドリューがステージに戻ると、会場からは大きな歓声が起こり、トーク・セッションがスタートした。アンドリューとの共演について尋ねられた井上は「とても緊張しています」と語り、最新作「ファイヤー・エスケイプ」からのお気に入りの楽曲は?という質問には「「ドント・スピーク・フォー・ミー」ですね」と答えた。そしてアンドリューのキャリア全体の中でのお気に入りを尋ねられた井上は、「アンドリューとの出会いの曲「ダーク・ブルー」なんですが…」と言いながら、ジャックス・マネキン時代の名曲「ダーク・ブルー」のイントロをピアノで弾くと、アンドリューもそれに続いて演奏をはじめ「サビだけ一緒に歌おう!」。二人で「ダーク・ブルー」を演奏するという思わぬ展開に会場からは驚きと喜びの歓声が起こった。嬉しいサプライズとも言える「ダーク・ブルー」の共演を終えた井上は
「ずっと声を聴きたくて、コーラスをあまり歌えなかったです」との言葉を口にした。
続いて井上からアンドリューへの質問に移り、この日初めて会った井上の印象に聞かれると、「自分のことを好きと言ってくれる若い人が、アーティストとなってくれることはとても素晴らしいことだと思うし、そんな彼らを通じて僕の音楽のことを知ってくれることは本当に嬉しい」と語った。また今年ビリー・ジョエルのオープニングに抜擢されたことについて聞かれたアンドリューは、「本当に人生を変えた瞬間だった。音楽を始めた9歳の時からビリー・ジョエルは僕のアイドルだったから、初めて彼に会った時はとても緊張した。だから今日の竜馬の気持ちはすごいわかるんだ」とコメント。
最後にパナソニック社の家電新キャンペーンに、「ファイヤー・エスケイプ~きみがいる世界」が起用されたことについては、「今回、生活を明るくするようなイメージのCMに起用してくれてとても光栄なことだと思うし、これをきっかけにたくさんの人たちが僕の音楽を聴いてくれて本当に嬉しく思う」と語った。
そして「オーライ!」というアンドリューの掛け声とともに、「ファイヤー・エスケイプ~きみがいる世界」の印象的なピアノ・イントロが始まり、一番はアンドリュー、二番は井上がメインを歌い、サビを二人のユニゾンで演奏するという、この日限りの「ファイヤー・エスケイプ~きみがいる世界」特別ヴァージョンが披露された。
尚、今回のイベントの全容はLINE LIVEにて生中継されており、その模様は7月13日まで期間限定でアーカイブとして公開されている。