逝去からもうじき2年が経ちます。
2016年1月10日にデビッド・ボウイが亡くなってショックを受けていたところに、更なる訃報が。。4月21日、プリンスが57歳で亡くなったと…。嘘でしょ!?どうして!?しかも57歳、、、早すぎます。。
10代の頃から好きで聴いてきた2大アーティストが立て続けに亡くなった2016年は、私にとって一生忘れらない年になりました。
高樹千佳子(cent.FORCE)
MUSIC ON!の音楽番組「TVカウントダウンE.T」、NOTTVの音楽番組「LOVE&ROCK」でMCを勤め、無類の洋楽好きとしても知られる高樹千佳子。そのコアな知識と飽くなき探究心を、NO.16 Columnで好き勝手に披露してもらいます!(週1回更新予定)
圧倒的なカリスマ性を誇る天才アーティスト、プリンス。幼い頃からあらゆる楽器に触れ、ピアノやギター、ドラム、ベースなどをマスターし、作詞作曲や楽曲のアレンジも全て自分でこなすマルチプレーヤーの彼は、1978年にデビューし、83年の「1999」が世界的にヒット、翌年の「パープル・レイン」は全米24週連続1位を記録し、音楽界で不動の人気と地位を確立しました。
独創的な音楽性は後にも先にも誰にも真似できないもので、唯一無二。日本のファンはプリンスのことを‘殿下’と呼ぶんですよね。
ちなみにプリンスが生まれた1958年は、マドンナやマイケル・ジャクソンが生まれた年でもあります(そう、この3人は同い年!)。なんと濃い年なんだ!!!
私がプリンスを知ったきっかけは、ジュリア・ロバーツとリチャード・ギア主演の映画「プリティー・ウーマン」。ジュリア・ロバーツ演じるヴィヴィアンが、ホテルの大きなバスタブに浸かりながらヘッドフォンをつけて口ずさんでいたのが、プリンスの代表曲の一つ、‘Kiss’。初めて映画を見た当時私は中学生だったんですが、このシーンがなんだかとても印象的で記憶に残っていて、これを機にプリンスを聞くようになりました♪
初めて聴いたアルバムは、その頃新作で出ていた「Diamonds and Pearls」(91年)。ポップでカッコよくて、何度も何度も聴きましたね〜。‘Gett Off ’とか‘Cream’とか、、好きでしたね。
過去の作品も遡って聴きましたが、「Dirty Mind」(80年)のジャケには衝撃を受けました!なんと、殿下ご本人のギャランドゥーに黒ビキニという、、!いやぁ刺激的でしたね〜。さらに「Love Sexy」(88年)にいたってはなんと‘全裸’という、、、ジャケだけでなく楽曲もあまりに刺激的で、当時物議を醸したようですが…。でも殿下だと、そういう歌を歌っても決して下品にならないんですよね。楽曲の力やクオリティーの高さ、プリンスの立ち居振る舞いからか、常に「クールセクシー」のイメージを保ち続けていたのは流石だなと思います。
2004年にはロックの殿堂入りを果たしました。セレモニーでプレゼンターを務めたアリシア・キーズが「プリンスの音は大きくて、私たちを沈黙させ、プリンスの音は力強く、私たちを弱くしてしまう。」と讃えたことが印象深かったです。
また2015年のグラミー賞授賞式では、主要4部門のうちの1つ ‘最優秀アルバム賞’ のプレゼンターとしてプリンスが突如登場し、場内はスタンディングオベーションで拍手喝采となりました。
壇上でプリンスは一言、「アルバムを覚えてる?」と。「アルバムはまだ(音楽にとって)大事なもの。本のように、黒人の命のように。」アルバム・オブ・ザ・イヤーの発表ということで、ダウンロード配信でアルバムが軽んじられている昨今の音楽シーンに皮肉をこめたんですね。また、本の電子化や、2014年に相次いで起きた黒人青年が警官に殺害された事件も受けたコメントとなりましたが、やはりプリンスが言うと重みがあります。このごく短いコメントの中に、プリンスの思いや伝えたい事がぎゅっと詰まっていたんですよね。。
来月19日から22日にかけて、プリンスのトリビュート・イベント「Celebration 2018」が開催されることが発表されました。ミネアポリス郊外にあるプリンスの自宅兼スタジオ、ペイズリー・パークで開催されるこのイベントは、一般のファンも観覧可能で、ザ・ファミリーとして知られるSheila E; fDeluxe他、さまざまなアーティストによるライブ・パフォーマンスやパネル・ディスカッションなどが行われるそうです。
プリンスを偲んで、その他にもおそらく世界各地で様々なトリビュートイベントやライブが行われることでしょう。
プリンスというアーティストの存在、プリンスが遺してくれた沢山の世界遺産級の名曲の数々を、彼を知らない次世代に伝えていかなくてはなりませんね。
若い世代の方々、まずは、洋楽ファンなら誰でも知っているであろう代表曲からでいいので、プリンスの作品に触れてみてほしいです♪
数ある代表曲の中からほんの一部ですが、