ピンク・フロイドのドラマー、ニック・メイスンがピンク・フロイドのツアーメンバーらとともに初期ピンク・フロイド・ナンバーを再現するスーパー・グループ「ニック・メイスンズ・ソーサ―フル・オブ・シークレッツ」。バンドとして初の作品『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス』が4月に発売となることが決定した。2019年5月にロンドンの伝説的なコンサート会場ラウンドハウスで収録されたライヴ映像と音源が、2CD+DVD、Blu-ray、2LPのパッケージで2020年4月17日にリリース。アルバムより「Fearless/フィアレス」が公開となっている。
(情報提供: SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL)
「Fearless/フィアレス」
ピンク・フロイドのアルバム『神秘(A Saucerful Of Secrets)』をバンド名に冠した「ニック・メイスンズ・ソーサ―フル・オブ・シークレッツ」はシド・バレット時代の曲を中心に1967年から1972年までのピンク・フロイドのアーリー・イヤーズの楽曲を演奏。『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス』はピンク・フロイドの活動初期以来、滅多に取り上げられることのなかった楽曲を蘇らせるバンドとしての神髄を捉えるライヴ作品で、中にはピンク・フロイドがライヴで一度も演奏することのなかった楽曲も収録されている。
『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス』 トレイラー
ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツはピンク・フロイドのニック・メイスン(ドラム)とともに、『鬱』ツアー以降のピンク・フロイドに参加したガイ・プラット(ベース)、スパンダー・バレエのゲイリー・ケンプ(ギター)、ザ・ブロックヘッズのリー・ハリス(ギター)、ジ・オーブやリチャード・ライトと共同作業を行ったドム・ビーケン(キーボード)といった、強者揃いの5人組。2018年にライヴでは何十年も演奏されることのなかったピンク・フロイド初期、つまり『狂気』以前の楽曲を演奏しようというシンプルなアイデアから「リハーサル室を確保して何曲かやってみて、どんな気持ちになるか様子をみないか」とニックが提案しスタート。数ヶ月後の2018年5月20日、ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツとして初のライヴをロンドン・カムデンのライヴハウス「ディングウォールズ」で行なった。ニック・メイスンにとっては2005年の『ライヴ8』以来のライヴ演奏、正式公演でこの規模の会場で演奏するのはピンク・フロイドでの1967年以来となるもの。
その後全英、北米、ヨーロッパの劇場ツアーが2018年9月から行われることが発表されると即ソールドアウト。2019年4~5月にもイギリスで追加公演が行なわれ、その中の2日間が今作のライヴ収録を行なった「ザ・ラウンドハウス」公演だった。「ザ・ラウンドハウス」は1966年10月15日に行われたインターナショナル・タイムズ紙創刊記念パーティでピンク・フロイドが初めて演奏した伝説の場所でもある。
『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス』はピンク・フロイド関連の他のライヴ・アルバムのどれとも似ていない。収録されている22曲のうち、ピンク・フロイドまたはメンバーの正規ライヴ盤に収録されたことがあるのは、「天の支配」、「太陽讃歌」、「吹けよ風、呼べよ嵐」、「神秘」の4曲のみ。それら以外はすべて今回初めてライヴ盤に収録される。「アーノルド・レイン」や「ヴェジタブル・マン」(未完成に終わり、ピンク・フロイドのコンサートでは一度も演奏されることのなかったシド・バレットの曲)のガレージ・バンド的サウンドから、「星空のドライブ」のサイケデリック、「原子心母」や「グリーン・イズ・ザ・カラー」のメロウでスペイシーなフロイドまで、ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツはフロイドのライヴ・ショウでは初期以降滅多に取り上げられることのなかった楽曲に新たな息吹を吹き込んでいる。
ニック・メイスンはバンドについてこう語っている。
「実際にプレイし始めたら、“ああ、この感触は憶えがある”と感じる瞬間があったんだ。肉体的にというより、興奮を覚えたという意味でね。一部の人にとっては“こんな曲がライヴで聞けるとは!まさか君がやるとは!”というところも魅力なんだろうね。それにシドと彼の作品に対する人々の愛着は絶大なものがあるしね。また、自由に曲をプレイして、実験的なことにトライをしていることへも興味が集まっている。大切なことだと思うよ。今、目にするものからはそういう要素が事実上欠けているからね。そういうものを受け入れてくれるオーディエンスと関りを持つことができるのがとても嬉しいんだ。」。
1987年以降のライヴでピンク・フロイドのベースを担当していたガイ・プラットはこう語る。
「ニックとはアリーナやスタジアムのステージでしかやったことがなかった。ただのバンド野郎としての彼を見たことは一度もなかったんだ。彼は巨大な殿堂の一部だったからね。だけど僕は突然、「UFO」のステージに立った頃の少年のような彼の姿を初めて見た。それが本当に素晴らしいことだったよ」
ニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツへの欧米のメディアでの大絶賛のコメントより。
●「最もたぐいまれな、楽しいショウだった。ピンク・フロイドがいかに特異で素晴らしいバンドだったかを思い出させてくれる…ピンク・フロイドに少しでも興味のある方なら彼らをお見逃しなく。陶酔するのに麻薬は要らないのだ。✭✮✮✮✮ 」(ファイナンシャル・タイムズ紙 マイケル・ハン)
●「音は素晴らしく、感動的で、心を奮い立たせ、魅惑的で、それでいて深い奇妙さがあり、原始的なロックのフォーマットをあらゆる風変わりかつ素晴らしい形へと曲げてゆく。ノスタルジアという概念そのものをあざけるように驚くべき激しいセット。60年代以降ロックは果たして本当に大きく進歩したのだろうかと疑問に思うほどのものだった。✭✮✮✮ 」(デイリー・テレグラフ紙 ニール・マコーミック)
●「彼(ニック・メイスン)を中心に据えたこのショウは、再発見の素晴らしい航海である。✭✮✮✮ 」(メトロ紙 デヴィッド・ベナン)
●「非常に特別。」(レコード・コレクター誌 マーク・テイラー)
●「バンドが演奏で感じている純粋な喜びと活力はこちらにも伝わってくるものであり、なおかつ目に見えるものである。」(クラシック・ロック誌 イアン・フォートナム)
●「驚くほど特別なものを目撃していることは明らかである。」(プログ誌 ジェリー・ユーイング)
今回の作品に合わせた2020年の全英・ヨーロッパ・ツアーも発表となっている。
◆ 全英・ヨーロッパツアー
4月23日(木) Guildford G Live
4月24日(金) Brighton Dome
4月25日(土) Oxford New Theatre
4月27日(月) Ipswich Regent
4月29日(水) Dublin Convention Centre
5 月1 日(金) York Barbican
5 月2 日(土) Leicester De Montfort Hall
5 月4 日(月) Southampton Mayflower
5 月5 日(火) Cardiff St David’s Hall
5 月7 日(木) London Royal Albert Hall
5 月8 日(金) Liverpool Philharmonic
5 月9 日(土) Sheffield City Hall
5 月11 日(月) Birmingham Symphony Hall
5 月12 日(火) Bath Forum
5 月14 日(木) Gateshead Sage
5 月15 日(金) Manchester Apollo
5 月16日(土) Edinburgh Usher Hall
5 月18 日(月) Brussels Cirque Royale
5 月19日(火) Luxembourg Den Atelier
5 月20日(水) Freiburg Konzerthaus
5 月22 日(金) Paris – Grand Rex
5 月23 日(土) Lucerne KKL
5 月24 日(日) Nuremberg Meistersinger Halle
5 月26 日(火) Vienna Gasometer
5 月27 日(水) Prague Forum
5 月28 日(木) Frankfurt Jahrunderhalle
5 月30 日(土) Muenster Munsterlandhalle
5 月31 日(日) Eindhoven Muziekgebouw
6 月2 日(火) Hamburg Laeiszhalle
6 月3 日(水) Berlin Tempodrom
6 月5 日(金) Randers Vaerket
◆ リリース情報
ニック・メイスンズ・ソーサ―フル・オブ・シークレッツ『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス』
Nick Mason’s Saucerful Of Secrets – Live At The Roundhouse
● 発売日:2020年4月17日
● 2CD+DVD/Blu-ray/2LP(日本盤の発売日は後日発表予定)
<トラックリスト>
Beginnings/ビギニングス
Interstellar Overdrive/星空のドライブ
Astronomy Domine/天の支配
Lucifer Sam/ルーシファー・サム
Fearless /フィアレス
Obscured by Clouds/雲の影
When You’re In/ホエン・ユーアー・イン
Remember A Day/追想
Arnold Layne/アーノルド・レイン
Vegetable Man/ヴェジタブル・マン
If/もしも
Atom Heart Mother/原子心母
The Nile Song/ナイルの歌
Green Is The Colour/グリーン・イズ・ザ・カラー
Let There Be More Light/光を求めて
Childhood’s End/大人への躍動
Set The Controls For The Heart Of The Sun/太陽讃歌
See Emily Play/シー・エミリー・プレイ
Bike/バイク
One Of These Days/吹けよ風、呼べよ嵐
A Saucerful Of Secrets/神秘
Point Me At The Sky/青空のファンタジア