(情報提供: UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
1970年にリリースされたユスフ/キャット・スティーヴンス(Yusuf/Cat Stevens)のセカンド・アルバム『父と子』(原題:Tea for the Tillerman)は、全米アルバム・チャートTOP 10入り、マルチ・プラチナの大ヒット、世界ブレイクのきっかけとなった重要なアルバム。キャリアを通しての代表曲「ワイルド・ワールド」や「父と子」(原題:Father And Son)などを収録することでも知られる。そのアルバム発売50周年を記念して、現代的解釈で再レコーディングしたニュー・アルバム『父と子2』(原題:Tea for the Tillerman²)が9月18日にリリースされることが決定した。
アルバムからのリード・シングルとなる「子供達の園はどこへ?」(原題:Where Do The Children Play?)のミュージック・ビデオも公開された。レディオヘッド「Burn The Witch」のMVで知られるクリス・ホープウェルがディレクターを務め、メッセージ性の強い、寓話仕立てのアニメーション・ビデオとなっている。
「子供達の園はどこへ?」 ミュージック・ビデオ
イギリス・ロンドン生まれのユスフ(キャット・スティーヴンス)は、都会育ちであるが故に子供の頃は遊べる場所への憧れがあり、それが「子供達の園はどこへ?」の由来になっているという。ユスフは「今、世界で起きていること、そしてこの50年前の曲のメッセージを鑑みると、世界は未だ大人になれていないようだ」と言う。音と映像と共に新たに生まれ変わった「子供達の園はどこへ?」で再確認できるのは、彼が抱いていた自然界への懸念だ。それを支えるのは、子供時代のイノセンス、日々進むテクノロジー至上主義の世界における精神的なつながりを切望する思い。ユスフが書く曲の、時を超えた影響力を、再認識せずにいられない。
ユスフは自身が立ち上げた「ピース・トレイン」プロジェクト(https://peacetrain.org/)で、貧しいコミュニティへの食料援助、自己持続可能な取り組み、児童公園の建設などに取り組んでいる。
ビデオについて、クリス・ホープウェルはこうコメントしている。
「環境への力強いメッセージを持つ曲なので、それをビデオにも反映させたいと思ったんだ。使用した小道具や背景は、可能な限り再生物資で作り、環境への負担を最小限に止めている。サウス・ウェールズの海岸のクリーン活動で回収したプラスチックごみで作ったのが、ビデオの中に登場する海だ。海のシーンで皆さんが目にする海は、海岸に打ち上げられたプラスチックごみから作られているんだ」
「セットはすべて、そして小道具もほぼすべて、recycled(リサイクル、再利用)、repurposed(リパーパス、同じものを違う目的に使い直す)、up-cycled(アップサイクル、違う、より良いものに作り直す)されている。ビデオに映るものの90パーセントが再生物資を使用。セットの下の壇ですら、リサイクルされた足場板で製作しており、セットを塗るのに使用したペイントは、地元のリサイクル・ショップで調達。撮影終了後、使用したものはすべて再び、リパーパスされるか、リサイクルに回した。その分、普段よりは時間がかかったが、とても楽しい作業だったよ」
『父と子2』のレコーディングは2019年夏、南仏プロヴァンスのラ・ファブリーク・スタジオで行われた。オリジナル録音時も制作に関わったポール・サミュエル=スミス(プロデューサー)とアラン・デイヴィス(G)、ユスフの現在のライヴでのバンド・メンバーであるブルース・リンチ(B)、エリック・アパピュレー(G)、クワメ・イエボア(Perc, Key)、そしてジム・クレイガン(G)、ピーター・ヴェテッシ(Key)などが参加している。
オリジナル録音から半世紀を経て、ユスフ(キャット・スティーヴンス)は同じ11曲を再レコーディングし、今の時代に向け新たに生まれ変わらせた。メロディにあふれた70年代を代表するアーティストと、彼が生み出した名曲との美しい再会(リユニオン)である。当時から今に至るまで、『父と子』の収録曲は映画やテレビに起用され多くのアーティストにカヴァーされ、聴き継がれてきた。「ワイルド・ワールド」はMR.BIGやマキシ・プリーストなどによるカヴァー・ヴァージョンも大ヒットし、「父と子」は2017年に公開された映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のサントラに収録されている。
◆ リリース情報
ユスフ(キャット・スティーヴンス)『父と子2』
Yusuf/Cat Stevens / Tea for the Tillerman²
● 2020年9月18日発売
● CD、LP、デジタル配信
※日本盤リリース情報は、後日発表予定