<特集 – 魚ソング>
魚がテーマだったり、魚のことを比喩表現として使っている楽曲を特集。
オニカマス
BARRACUDA HEART
ウィルソン姉妹によるバンド、ハートは70年代から活躍を続けている。この「バラクーダ」は1977年のシングル。バラクーダとは、全長180センチにも成長するオニカマスのこと。気性が荒く、人を傷つけることもあるとか。
彼女たちが以前契約していたレコード会社が、プロモーションの際に、あたかもウィルソン姉妹がレズビアンのカップルであるかのような宣伝をしたことに対して、「危険な魚(バラクーダ)」を使って、怒りを表現したそうだ。
サメ
SHARK ASH
北アイルランド出身のバンド、アッシュがギタリストにシャーロット・ハザレイを迎えて2作目となるアルバム「FREE ALL ANGELS」をリリースした。
ヘヴィなサウンドの曲と、ポップな曲と両極端な楽曲が共存し、彼らにとっては最大のヒットとなったアルバム。その中に収録された曲「SHARK」は、人が持っている「凶暴な心」について歌っている。歌詞の中には「shark」という言葉は出てこないのだが、その凶暴性をサメに見立てて作られた歌なのだろう。
ピラニア
PIRAHNA THE PRODIGY
サメにも劣らず、凶暴な魚として知られているのが、アマゾンのピラニアではないだろうか?その凶暴さを曲にそのまま落とし込んだのが、ザ・プロディジーだ。歯は鋭く、噛む力は強くて、お前を引き裂く、と丁寧に説明してくれている。
ナマズ
CATFISH BLUES JIMI HENDRIX
「ナマズだったらいいのに〜」とブルージーに歌うのは、ジミヘンことジミ・ヘンドリクスだ。ブルースの名曲として知られている1曲で、ナマズを男、そのナマズを釣り上げるのが女性ではないか、と言われている。1匹の大海原を泳ぐナマズを、釣り人である女性が狙う。つまりモテたい、ということを歌っているのだろうか。比喩表現が多いとも言われるブルースの世界は奥が深い。
深海魚
WEIRD FISH/ARPEGGI RADIOHEAD
奥が深い歌詞を書くバンド、といえばレディオヘッドもそうだろう。2007年にリリースしたアルバム「IN RADINBOWS」に収録されたこの曲は、「WEIRD FISH」・・・直訳すると奇妙な魚、となる。歌詞の冒頭に「深海の底に潜って
」とあるので、深海魚のことを言っていると想像もできる。その奇妙な魚や虫につつかれることから、最後は逃げ出している。何かからの逃避だろうか。魚の目は、一見、何を見て何を考えているのかが分からない。不気味な象徴として使われているのかもしれない。