RedOneとは
レディー・ガガやジェニファー・ロペスなどで活躍しているプロデューサーです。曲の冒頭で「RedOne」と叫んだりします。プロデューサー名が叫ばれる、つまりアーティストの楽曲を通じてプロデューサー名をブランディングしているプロデューサーというのは、非常に珍しいと思います。ひょっとしたら彼が初めてかもしれません。
Jennifer Lopez On the Floor
RedOneのプロデュース曲
Jennifer Lopez
On the Floor2011年の曲で、US Billboard Hot 100で3位を獲得。世界中で840万枚売れている曲です。いわゆるEDM(Electronic Dance Music)の手法を取り入れている曲ですね。
RedOneのプロフィール
RedOneはモロッコ生まれのスウェーデン育ち。スウェーデンは、ABBAやRoxettを代表とされるスェディッシュポップという音楽ジャンルのある国です。非常に印象的なメロディが多いジャンルですね。
RedOneは1995年にミュージシャンとしてのキャリアをスタートします。スウェーデン国内で様々なミュージシャンのプロデューサーを勤め、スウェーデン版のグラミー賞も受賞しています。彼のキャリアは、2006年のFIFAワールドカップで頂点を迎えます。シングル「BAMBOO」がFIFAワールドカップの公式ソングとして採用されます。この曲は、シャキーラとワイクリフによって、12億人の前でライブをされました。
Shakira Hips Don’t Lie Bamboo Version
Kat DeLuna Whine Up
2007年、RedOneはアメリカに移住します。アメリカ人のプロデュースを行うために、様々な音楽活動を行いました。しかし、スウェーデンの音楽シーンでトップにまで上り詰めた彼も、アメリカでは散々な扱いを受けます。シングル1曲の仕事を取るのも苦労し、当時は無一文で奥さんとともにエアマットで寝ていたそうです。彼は奥さんに「スウェーデンに戻ろう」と言ったことがあったそうです。その時奥さんはこう言いました。「お金をかりて、もう数か月試してみて、何も起こらなければ、本当にあきらめなければならないね」。
そんなRedOneでしたが、チャンスが訪れました。キャットデルナというアメリカのカラオケでチャンピオンを取った新人の女性シンガーをプロデュースしないかという話が舞い込んできました。彼はEPICレコードの重役の前で、デモテープを掛けます。その曲は「Whine Up」。すると重役たちからこう言われました。「止めてくれ。お前は天才だ」と。RedOneは最初、そのセリフを自分のこととして心から信じることができませんでした。それまで上手くいかないことが多すぎて、いい話が信じられなかったんだそうです。