女性アーティストとして世界最高のトータル・セールス2億枚を誇るマライア・キャリー(Mariah Carey)。
今回の来日公演を記念した初の日本独自企画であり輝かしいキャリアとレーベルを越えた“真のベスト”といえる『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』に続き、11月16日(金)には、2014年の『ミー。アイ・アム・マライア』以来4年ぶりとなるニュー・アルバム『Caution|コーション』をリリースすることが決定している。そんな中で開催中の大阪・東京計3公演で約3万人を動員する今回のツアー。昨夜行われた東京初日となる日本武道館公演では約1万人のファンを熱狂させ、そのライヴレポートが公開となった。本日最終公演を日本武道館にて開催する。
(情報提供:SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL)
(Photo: HIP)
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<マライア・キャリー: Live In Concert Japan Tour>
2018年10月31日(水)
東京/日本武道館
マライア・キャリーが4年ぶりに日本に帰還した。全キャリアを網羅したベスト・アルバム『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』を発表し、11月16日にはオリジナル・ニュー・アルバム『コーション』のリリースも控えるなど、精力的な活動を続ける世界の歌姫が、日本武道館のステージに降り立った。
ソールドアウトとなった東京2デイズの初日公演は、ドラマチックなイントロに続いて、陽気でファンキーな「ハニー」でスタート。ステージ後方から彼女が現われると、会場は割れんばかりの拍手と歓喜で包まれた。銀色のセクシーなドレスに身を包み、キラキラと輝く彼女は、正しくクイーンの貫禄だ。彼女を支える4人のバック・ミュージシャンと3人の混声バック・シンガー、4人の男性ダンサーも、選び抜かれたプロフェッショナルの極み。彼女が長期にわたって繰り広げてきたラスベガス常設公演で鍛え上げられた強者たちだ。躍動感溢れるライヴ演奏を披露し、そして彼女の歌も、これまでになかったほど生々しくリアルな声がダイレクトに伝わってきた。
「メイク・イット・ハップン」での圧倒的なソウルネス、「オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー」での安定感、“私のファースト・アルバムの収録曲であり、私のデビュー・シングルです”というMCから入った「ヴィジョン・オブ・ラヴ」ではパワー全開状態で歌いきる。じつに多彩なヴォーカル・スタイルを繰り出し聴き入らせる。「エモーションズ」での超ハイトーンのウィッスル・ヴォイスも健在だ。
バック・シンガーのトレイ・ロレンツらと共に披露された「ワン・スウィート・デイ」では、極上のスウィートでドリーミーな世界に誘ってくれた。
勿論、過去をノスタルジックに振り返るだけではない。中盤には、まもなくリリースされるニュー・アルバム『コーション』から2曲を披露。すでにTVパフォーマンスなどで話題をさらっているバラード「ウィズ・ユー」と、“ライヴで歌うのは今夜が初めて”と紹介された新曲「ザ・ディスタンス」。どぢらも、ソフトで優しい歌声が新しいスタイルや方向性を伺わせ、大きな歓声で迎えられていた。
(Photo: HIP)
さらにエンタメ性も盛りだくさんだった今回のコンサート。途中でハロウィンのコスチュームに仮装したマライアの子どもたち、モンローちゃんとモロッカン君が登場したり(モンローちゃんの“アイシテマス”が可愛くて大受け!)、「タッチ・マイ・ボディ」では客席から男性ファンをステージに上げて一緒に歌い、歌詞に合わせて彼の身体にタッチするなどサービス精神も旺盛だ。“アイシテマス”“日本大好き”“東京一番”といったキュートな日本語MCを交えつつ、ファンから飛んだ”I Love You”の掛け声に対しては“I Love You More”と返す、ディーヴァな瞬間も飛び出した。ゴージャスなドレスに目を奪われたお色直しは計5回。この日はハロウィンだったにも関わらず、アンコールでは、とびきりセクシーな衣装に着替えて「恋人たちのクリスマス」を披露してくれた。今回のツアーでも、どうやら日本公演のみ特別に歌ってくれたようだ。
様々な見せ場やハイライトの連続だった90分間。しかし最大の見どころ、聴きどころは何だったかといえば、やはりマライアの歌だ。彼女自身のダンスは最小限に抑えられ、中央に置かれたスタンドマイクを握り、徹底的に歌と対峙。なかでも本編ラストを締めくくった「ウィ・ビロング・トゥゲザー」と「ヒーロー」の2曲では、全てを出し切るかのような熱唱でオーディエンスを圧倒した。声の限りにソウルを振り絞るその姿は、神々しくもあり感動的。30年以上にわたってトップを走る世界のディーヴァとは何たるかを教えてくれた。
(文: 村上ひさし)
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現在発売中の『マライア・キャリー ジャパン・ベスト』は、全米No.1というテーマに偏らず、日本でストリーミングなどでもよく聴かれる人気の楽曲や、ファン投票などのデータをベースに、マライア本人が選曲したもの。「ウィズアウト・ユー」「オープン・アームズ」「スルー・ザ・レイン」などが特別収録され、「ヒーロー」「オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー」「恋人たちのクリスマス」を始めとしたソニー・ミュージック傘下コロンビアでの第1黄金期、そして「ウィ・ビロング・トゥゲザー」「タッチ・マイ・ボディ」といったユニバーサル・ミュージック傘下アイランド・デフ・ジャムでの第2黄金期の欠かせない楽曲までを網羅した輝かしいキャリアとレーベルを越えた“真のベスト”と言える全19曲を収録し、マライアの商品としては初の豪華グッズ付初回生産限定盤(オリジナル・ハンカチ付)と通常盤2形態、ライヴの予習やその後の余韻を楽しむのに最適だ。
また、武道館で披露したDJマスタードがプロデュースしたリード・シングル「ウィズ・ユー」、この日世界初パフォーマンスとなったスクリレックス&プーベアのプロデュースによる「ザ・ディスタンス feat. タイ・ダラー・サイン」などが収録される最新アルバム『コーション』。国内盤CDはボーナス・トラックや初回生産分のみ特典も含まれる豪華仕様で11月16日(金)にリリースとなる。徐々に全貌が明らかになっていく最新アルバムへの期待とともに、まだまだマライア旋風は止まらない。
◆ 作品情報
マライア・キャリー|Mariah Carey
<来日記念/日本独自企画ベスト・アルバム>
『マライア・キャリー ジャパン・ベスト|Mariah Carey Japan Best』
● CD(国内盤のみ): 2形態同時発売
● ①初回生産限定盤(ハンカチ付) SICP-31218-9 / 3,000円(税込)
②通常盤 SICP-31220 / 2,500円(税込)
<トラックリスト>
01. ヒーロー
02. ウィズアウト・ユー
03. オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー
04. エモーションズ
05. ワン・スウィート・デイ(マライア・キャリー&ボーイズⅡメン)
06. インフィニティ
07. オープン・アームズ
08. ドリームラヴァー
09. アイル・ビー・ゼア feat. トレイ・ロレンツ
10. ファンタジー(バッド・ボーイ・ファンタジーfeat. O.D.B.)
11. エンドレス・ラヴ(ルーサー・ヴァンドロス&マライア・キャリー)
12. ハニー
13. サンク・ゴッド・アイ・ファウンド・ユー feat.ジョー & 98°
14. ラヴ・テイクス・タイム
15. ヴィジョン・オブ・ラヴ
16. スルー・ザ・レイン
17. ウィ・ビロング・トゥギャザー
18. タッチ・マイ・ボディ
19. 恋人たちのクリスマス
<4年ぶり通算15作目のニュー・アルバム>
『コーション|Caution』
● 2018年11月16日(金)発売/配信
● 国内盤CD(全11曲)
● SICP-5996 / 2,400円+税
● 日本限定ボーナス・トラック1曲収録
● 初回生産分のみオリジナル・ステッカー封入
● 配信/輸入盤CD(全10曲)