9月にリリースした最新アルバム『エジプト・ステーション』で36年ぶりの全米アルバム・チャート1位を獲得したポール・マッカートニー(Paul McCartney)。そのアルバムを引っさげての最新ツアー来日公演が10月31日(水)東京ドームで行われ、ライブレポート及びセットリストが公開された。
(情報提供:UNIVERSAL MUSIC JAPAN)
(Photo: Yoshika Horita)
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ザ・ビートルズの大ヒット曲「A Hard Day’s Night」で幕を開けると会場に集まった4万5千人のファンは一気に大興奮に包まれた。2曲目が終わった所で「コンバンワ トーキョー タダイマ!」と日本語で挨拶。4曲目、ウィングス時代の曲「Letting Go」では、ウイングス以来の導入となったホーン・セクションがアリーナの客席の中に登場し圧巻の演奏を聞かせた。続けて最新アルバムから、いじめに悩む若者を勇気づけるような「Who Cares」、ダンス・チャレンジ動画も話題の「Come On To Me」を披露。「イチバン」という日本語を歌詞に入れた新曲「Back In Brazil」に使われてる「イチバン、イチバン、イチバン・バン・ババンバン!」というフレーズを、「Come On To Me」のイントロに加える等日本ならでは演出で楽しませてくれ、前半のクライマックスを迎えた。
(Photo: Yoshika Horita)
バック・シンガーのトレイ・ロレンツらと共に披露された「ワン・スウィート・デイ」では、極上のスウィートでドリーミーな世界に誘ってくれた。
勿論、過去をノスタルジックに振り返るだけではない。中盤には、まもなくリリースされるニュー・アルバム『コーション』から2曲を披露。すでにTVパフォーマンスなどで話題をさらっているバラード「ウィズ・ユー」と、“ライヴで歌うのは今夜が初めて”と紹介された新曲「ザ・ディスタンス」。どぢらも、ソフトで優しい歌声が新しいスタイルや方向性を伺わせ、大きな歓声で迎えられていた。
中盤はさらにギア・アップし、今回のツアーで50年以上ぶりに披露される「From Me To You」や、生のサックス・ソロをフィーチャーした「Lady Madonna」等フレッシュな演奏を聞かせる。以前のツアーで演奏した曲も、バンドメンバー個々の演奏がさらにレベルアップされ音楽のマジックが起こったかの様な時間が続く。演出もフレッシュン・アップされ、ジョージ・ハリソンの名曲「Something」ではジョージやザ・ビートルズの映像と共にジョージが好きだった日本の紅葉が散っていく映像が流れ、「この曲は今回初公開」という日本MCから始まった最新アルバム収録曲「Fur You」ではミュージック・ビデオがバックに流れ強烈な印象をオーディエンスに与えた。
(Photo: Yoshika Horita)
後半はお待ちかね、怒涛のヒットメドレー「Band On The Run」「Back In The USSR」「Let It Be」、ステージ上の爆発でおなじみ「Live and Let Die」「Hey Jude」と続き最後は大合唱で本編終了。アンコールでは、ハロウィンにちなんで日本の旗を持ったポールがスカル・マスクを被って登場。「Yesterday」から「The End」まで6曲を演奏。「Sgt. Peppers Lonely Heart‘s Club Band(Reprise)」では、ペパー軍曹が魔法をかけ、アルバム・ジャケットに写る著名人が動き出す映像を披露するなど最後までファンの期待に応え、「みんなが一番ナンバーワンだ、また会おう」というMCで全36曲におよぶ貫禄のステージは幕を閉じた。魔法にかかったようなコンサートで、その余韻でアンコールが終わっても観客がすぐには帰らなかった。
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ポール・マッカートニー
フレッシュン・アップ ジャパン・ツアー2018
2018年10月31日(水) 東京ドーム セットリスト
01. ア・ハード・デイズ・ナイト(ザ・ビートルズ)
02. ハイ・ハイ・ハイ(ウイングス)
03. オール・マイ・ラヴィング (ザ・ビートルズ)
04. ワインカラーの少女 (ウイングス)
05. フー・ケアズ (ポール・マッカートニー / 最新アルバム『エジプト・ステーション』収録)
06. カム・オン・トゥ・ミー(ポール・マッカートニー / 最新アルバム『エジプト・ステーション』収録)
07. レット・ミー・ロール・イット (ウイングス)
08. アイヴ・ガッタ・フィーリング (ザ・ビートルズ)
09. 幸せのノック (ウイングス)
10. マイ・ヴァレンタイン (ポール・マッカートニー)
11. 1985年 (ウイングス)
12. メイビー・アイム・アメイズド (ポール・マッカートニー)
13. 夢の人 (ザ・ビートルズ)
14. イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー (ザ・クオリーメン)
15. フロム・ミー・トゥ・ユー (ザ・ビートルズ)
16. ラヴ・ミー・ドゥ (ザ・ビートルズ)
17. ブラックバード (ザ・ビートルズ)
18. ヒア・トゥデイ (ポール・マッカートニー)
19. クイーニー・アイ (ポール・マッカートニー)
20. レディ・マドンナ (ザ・ビートルズ)
21. エリナー・リグビー(ザ・ビートルズ)
22. ファー・ユー (ポール・マッカートニー / 最新アルバム『エジプト・ステーション』収録)
23. ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト(ビートルズ)
24. サムシング (ザ・ビートルズ)
25. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ(ザ・ビートルズ)
26. バンド・オン・ザ・ラン(ウイングス)
27. バック・イン・ザ・U.S.S.R.(ザ・ビートルズ)
28. レット・イット・ビー (ザ・ビートルズ)
29. 007死ぬのは奴らだ(ウイングス)
30. ヘイ・ジュード(ザ・ビートルズ)
(アンコール)
31. イエスタデイ(ザ・ビートルズ)
32. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ) (ザ・ビートルズ)
33. ヘルター・スケルター (ザ・ビートルズ)
34. ゴールデン・スランバー (ザ・ビートルズ)
35. キャリー・ザット・ウェイト (ザ・ビートルズ)
36. ジ・エンド (ザ・ビートルズ)