近年、精力的に新作を発表し、そのいずれの作品も高い評価を得て、大ヒットを記録している北アイルランドが生んだレジェンド・ミュージシャン、ヴァン・モリソン(Van Morrison)。1997年に発表した26作目のスタジオ・アルバム『ヒーリング・ゲーム』のデラックス・エディションが2019年3月22日(日本盤は2019年3月27日)にリリースされることが発表された。
(情報提供: SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL)
(Photo: Bradley Quinn)
今回のデラックス・エディションは、1997年3月に発表されたヴァン・モリソンの90年代を代表する名盤『ヒーリング・ゲーム』のオリジナル・トラック10曲に加えて、『ヒーリング・ゲーム』時代のレアおよび未発表セッション音源、オールスター・コラボレーション、ライヴ音源を含む3枚組で構成されており、24曲の未発表パフォーマンスが収録されている。CD3枚組の他、デジタル・フォーマット、さらに12インチ・アナログ盤(オリジナル・トラック10曲を収録。)もリリースされる。
●Disc-1 [オリジナル・アルバム…プラス]は『ヒーリング・ゲーム』のオリジナル・トラックとなる10曲の名録音にシングルやコンピレーションという形で発表された5曲のボーナス・トラック(「ルック・ホワット・ザ・グッド・ピープル・ダン」、「アット・ジ・エンド・オブ・ザ・デイ」、「ヒーリング・ゲーム」、「フル・フォース・ゲイル’96」、「セント・ドミニクの予言 (St. Dominic’s Preview)」が収録される。
●Disc-2 「セッション&コラボレーション」には「ヒーリング・ゲーム」および「ファイア・イン・ザ・ベリー」形成期の初期のヴァージョンや、「ヒーリング・ゲーム」のジャズ・ヴァージョン、「サムタイムズ・ウィ・クライ」のフルレングス・ヴァージョン、「夢を描くキッス」のカヴァー、ロックンロール・ギターの英雄カール・パーキンスとの未発表コラボレーション数曲(「バッピン・ザ・ブルース」、「マッチボックス」、「マイ・エンジェル」、「オール・バイ・マイセルフ」)が収録されている。さらに、ブルース界のレジェンド、ジョン・リー・フッカーの1997年のアルバム『ドント・ルック・バック』収録の「ドント・ルック・バック」と「ヒーリング・ゲーム」の2曲も収録。ヴァン・モリソンがプロデュースを手がけ、『ヒーリング・ゲーム』と同日(1997年3月4日)にリリースされた『ドント・ルック・バック』は1998年にグラミー賞の最優秀トラディショナル・ブルース・アルバム部門を受賞する一方、タイトル曲が最優秀ヴォーカル入りポップ・コラボレーション部門を受賞した。そして、ヴァンがスキッフル界の王、ロニー・ドネガンとコラボレートする、ジミー・ロジャースの「ミュール・スキナー・ブルース」の決定的な解釈により幕を閉じる。
●Disc-3 [ライヴ・アット・モントルー (1997年7月17日)]ではオンステージ・パワーの絶頂にあるヴァンが『ヒーリング・ゲーム』収録曲やヒット曲、そしてレイ・チャールズ(「フール・フォー・ユー」)、アンソニー・ニューリー(「フー・キャン・アイ・ターン・トゥ (ホエン・ノーバディ・ニーズ・ミー)」、スライ・ストーン(「サンキュー]」のカヴァーなど、自身の旧譜からお気に入り楽曲をフィーチャーした類稀なライヴ・セットとなっている。入手困難だったコンサート音源であるヴァン・モリソンの「ライヴ・アット・モントルー」の録音が、最新鋭の技術を駆使し、『ヒーリング・ゲーム』(デラックス・エディション)に収録されることで、初めて正式に入手可能になる。
『ヒーリング・ゲーム』はプロフェッショナルのミュージシャンとして40年目に入ったヴァン・モリソンにとってターニング・ポイントとなった重要作品であり、同時に90年代のヴァンの代表作にして名盤。「サムワン・ライク・ユー」や「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」、映画『恋愛小説家』にフィーチャーされた「デイズ・ライク・ディス」などのロマンティックなバラードで、メインストリームの成功を手にした時期を経たヴァンは、ゼム時代の初期の作品や、1960年代終わりのソロ・アーティストとしての作品を満たしたジャズやリズム&ブルースにインスピレーションを得た音楽を見直さずにはいられなくなった。自身のキャリアのこのフレッシュな段階に向けて、サックス奏者のピー・ウィー・エリス(元ジェームズ・ブラウンのバンド・メンバー)、イギリスのジャズ/ブルース界のレジェンド、ジョージー・フェイム、(当時はデイヴ・ブルーベックのツアー・バンドでの数年間にわたる活動を終えたばかりだった)ベーシストのアレック・ダンクワースといった大物をフィーチャーした新しいバンドを結成。彼らとともに、ロンドンのジャズ・クラブ、ロニー・スコッツで録音し、ビバップにインスピレーションを受けた『ハウ・ロング・ハズ・ジス・ビーン・ゴーイング・オン』(1995年)や、多大な影響力を持つアメリカ人ジャズ・ブルース・ピアニストへのトリビュート作『テル・ミー・サムシング~モーズ・アリソンに捧ぐ』(1996年)をリリースし、ジャズの世界に再び没頭した。これらのジャズに関連するリリースに続き、彼のバンドと10曲のオリジナル楽曲からなる洞察力優れたアルバムを録音した。その作品が今回、デラックス・エディションとしてリリースする『ヒーリング・ゲーム』。同作は新しく予想外の場所へと自身のミューズを追求する準備・意志・熱意を持ったアーティストとしてのモリソンの名声をさらに高めることとなった。
◆ リリース情報
ヴァン・モリソン
『ヒーリング・ゲーム』(デラックス・エディション)[The Healing Game (Deluxe Edition)]
● 日本盤発売予定日:2019年3月27日(3CD)[完全生産限定]
● 日本盤は英文ライナー翻訳、日本盤用書下ろし解説、歌詞・対訳付き
【収録曲】
● Disc-1 [オリジナル・アルバム…プラス]
01. ラフ・ゴッド・ゴーズ・ライディング
02. ファイア・イン・ザ・ベリー
03. ディス・ウェイト
04. ウェイティング・ゲーム
05. ハイパー・アット・ザ・ゲイツ・オブ・ドーン
06. バーニング・グラウンド
07. イット・ワンス・ワズ・マイ・ライフ
08. サムタイムズ・ウィ・クライ
09. イフ・ユー・ラヴ・ミー
10. ヒーリング・ゲーム
12. アット・ジ・エンド・オブ・ザ・デイ
13. ヒーリング・ゲーム (Single Version)
14. フル・フォース・ゲイル ’96
15. セント・ドミニクの予言
11 : First issued on the CD Single #VANCD 13, 1997
12 : First issued on the CD Single #HEAL 3, 1997
13 : First issued on the CD Single #HEAL 3, 1997
14 : First issued on the CD Single #VANCD 13, 1997
15 : First issued on Sult – Spirit Of The Music, 1996
● Disc-2 [セッション&コレボレーション]
01. ヒーリング・ゲーム (Alternate Version) *
02. ファイア・イン・ザ・ベリー (Alternate Version) *
03. ディドント・ヒー・ランブル *
04. ヒーリング・ゲーム (Jazz Version) *
05. サムタイムズ・ウィ・クライ (Full Length Version) *
06. ミュール・スキナー・ブルース
07. 夢を描くキッス *
08. ドント・ルック・バック – John Lee Hooker (produced by Van Morrison)
09. ヒーリング・ゲーム – John Lee Hooker (produced by Van Morrison)
10. バッピン・ザ・ブルース – Carl Perkins & Van Morrison *
11. マッチボックス – Carl Perkins & Van Morrison *
12. シッティン・オン・トップ・オブ・ザ・ ワールド – Carl Perkins & Van Morrison (arranged by Van Morrison)
13. マイ・エンジェル – Carl Perkins & Van Morrison *
14. オール・バイ・マイセフル – Carl Perkins & Van Morrison *
15. ミュール・スキナー・ブルース – Lonnie Donegan & Van Morrison
*Previously Unissued
06 : First issued on The Songs Of Jimmie Rodgers: A Tribute, 1997
08, 09 : First Issued on Don’t Look Back, 1997
12 : First Issued on Good Rockin’ Tonight – The Legacy Of Sun Records, 2001
15 : First issued on Muleskinner Blues, 1999
● Disc 3 [ライヴ・アット・モントルー (1997年7月17日)] (all tracks previously unreleased)
01. ラフ・ゴッド・ゴーズ・ライディング
02. フォーリン・ウィンドウ
03. トア・ダウン・ア・ラ・リンボー
04. ヴァンローズ・ステアウェイ~トランスユーロ・トレイン
05. フール・フォー・ユー
06. サムタイムズ・ウィ・クライ
07. イット・ワンス・ワズ・マイ・ライフ
08. アイム・ノット・フィーリング・イット・エニモア
09. ディス・ウェイト
10. フー・キャン・アイ・ターン・トゥ (ホエン・ノーバディ・ニーズ・ミー)
11. ファイア・イン・ザ・ベリー
12. テュペロ・ハニー/ホワイ・マスト・アイ・オールウェイズ・エクスプレイン
13. ヒーリング・ゲーム
14. シー・ミー・スルー/ソルジャー・オブ・フォーチュン/サンキュー/バーニング・グラウンド