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[コラム] AIはどこまで進化するか?NIRVANA.I.

NO.16編集部コラム


人工知能、すなわちAI。すでに私たちの生活の様々な場所に浸透しつつある技術だ。音楽の世界も例外ではない。最近では、AIによってビートルズ風の楽曲やNickelback風、AC/DC風の楽曲まで作り出されている。さらには、Nirvana風の楽曲まで出てきた。

いかがだろうか。確かにメロディラインやギターリフなんかはまるでニルヴァーナだ。何なら、聞いたことがある既視感する覚える。

ところで、著者はAIによるアート制作には、否定的な立場だ。
人工知能の技術は人間にとって素晴らしい恩恵をもたらす側面も持っているのは重々承知している。しかし、こと「感性」に触れる分野においてはどうにもまだ腑に落ちないのだ。

ミュージシャンを目指す人は、多かれ少なかれ、好きなアーティストのコピーからスタートしたのではないだろうか。コピーを続けてるうち、ふと、自分で曲を作ってみたいという欲求のもと、メロディやリフを探していく。そして、その人の「オリジナル楽曲」ができるわけだ。

そのオリジナル楽曲というのは、その人がこれまで聞いてきた、あらゆる音楽も養分として取り込んでいる。つまりはAIがディープラーニングしているのと同じようなものなのかもしれない。AIは蓄積したデータをもとに、指定された出口(将棋であればあらゆる手を考え勝利に向かったり、曲であればヒットした曲を参考にした構成、といったところだろうか)に向けて吐き出していくことは得意だろう。しかし、人間というのは良くも悪くも不安定である。記憶が曖昧だったり、急に今までと違う考え方をしたり。そういった不安定さ、偶然を繰り返し、よりオリジナルなものが生み出されていって、たくさんの人の感性を震わせる音楽が生まれていくのではないだろうか。

先ほどのNirvana風の楽曲のAIについて詳しいことは分からないが、メロディにしろリリックにしろ、恐らくもとになる楽曲やリリックを学習しまくって、それを元に作っていると推測できる。そこにAIの「個性」というのものは入っているのだろうか?恐らく、今後はここが鍵になってくるだろう。

無論、AIはこれからも果てしないスピードで進化していくことだろう。ゼロから新しく素晴らしいものを生み出していくかもしれない。もしかしたら、すでにAIを取り入れが楽曲がヒットチャートの上位にならんでいるのかもしれない。アニメ「キャロル&チューズデイ」の世界では、そのほとんどの楽曲がAIによる作曲、という世界観だった。もしかしたら、近い将来、そんな日が来るのかもしれない。それはそれで、すごい世界だし、いったいどんな楽曲が生まれるのか興味はある。

しかし、Rage Against The Machineのように怒りを楽曲に乗せたり、John Legendのように大きな愛を楽曲に乗せたり、というのは、心なのか、魂なのか、命なのか、感じるものがあるから、と思う。

負け惜しみのように聞こえるかもしれないが、やっぱり生身の人間が感じて発信するから、心に響くんだと信じたい。無論、技術の進化を否定するわけではない。要は、技術をどこにどう使うか、ということにつながるのだろう。

最後に、イギリスNMEに面白いニュース記事があったので、
リンクを貼っておく。

https://www.nme.com/features/rock-songs-written-by-ai-bots-nirvana-metallica-the-beatles-2691875

(NO.16編集部)

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