90年代〜2000年代の音楽シーンを見てみると、たくさんのボーイズ・グループ、ガールズ・グループが生まれては消えていった。TAKE THAT、SPICE GIRLS、BACKSTREET BOYS、’N SYNC、など、世界で大ヒットを飛ばしたグループから、数え切れないほどのグループが結成された。特に2000年代は、X-FACTORといったオーディション番組の人気によってOne Direction、Little Mix、Fifth Harmonyなどもデビューを飾った。
確かに1DもLittle MixもFifth Harmonyも世界でヒットしたのだが、気がついたら表舞台から居なくなっていた。音楽のトレンドのサイクルが早くなった、といえばそうなのかもしれないが、メンバーの脱退や活動休止といったそれぞれの要因を抱きつつも、音楽の歴史には名を残した。
そんな彼ら以降、音楽界を席巻しているボーイズグループ、ガールズグループといえば、やはりBTS、BLACKPINKなのかもしれない。そう、どちらも韓国のグループだ。特にBTSはメンバーが7人と大勢いる部類だろう。彼らの楽曲「Dynamite」はビルボードチャートで初登場1位を獲得するなど、大ヒットした。
また、BLACKPINKは、UKのDUA LIPAとコラボしたりするなど、着実にその名前を世界に知らしめている。
エンターテインメントの中心であるアメリカやイギリスで、これだけ爪痕を残しているグループがいるにも関わらず、呼応する形でアメリカ・イギリス発の2020年版ボーイズグループ、ガールズグループが出てこないことが腑に落ちない部分もある(すでにそういった動きはあるのかもしれないが・・・)。実際、ここ数年はバンドよりもシンガーソングライター、HIP HOPユニットよりもラッパー、R&Bグループよりもソロシンガーと、様々なジャンルにおいても個によるアーティスト活動の方が目立つ。これも風の時代の影響なのか?と、占いのことを思い出してしまったが、SNSの進化やデスクトップ・ミュージックの普及によって、個人での音楽制作がかなり手軽になったということも影響が大きいのだろう。
一方で、BTS、BLACKPINKのようにグループとしての魅力を存分に生かしているケースもあるのも事実。
そんな中で、アメリカの女優・脚本家のティナ・フェイが、90年代ガールズグループを題材にした番組を、アメリカのストリーミングサービスでオンエアするらしい。
こういった動きをみると、やはりグループ物はまた注目を集めているのかもしれない。