ニューロマンティック特集
ニューロマンティックは1980年代初めにイギリスから生まれたポップカルチャーです。
グラムロックの影響を強く受け、クラブサウンド、バイセクシュアル、シンセサウンドをより大衆向けに、
ポップス化した音楽になります。
生活感のなさ、現実感のなさがテーマになっていますが、だんだんと生音を足し、
新しさを追求するために、ワールドミュージックライクな民族的なリズムセクションが足されるようになりました。
この流れは、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンと呼ばれ、
1984年には、全米トップ100のうち、40人がイギリス出身、
シングルTOP10のうち8人がイギリス出身と、イギリス産の音楽がアメリカで売れました。
より映像的なミュージックビデオ、モードなファッション、
汗臭くなく、生活感のないユニセックスなビジュアルイメージは、
男くさいアメリカのロックミュージシャン、商業的になりすぎたディスコサウンドを駆逐し、
アメリカのティーンエイジャーのハートを掴みました。
それではまず、ニューロマンティックに強い影響を与えた、
グラムロックからご紹介します。
ロキシー・ミュージック
Roxy Music Do the Strand
ロキシー・ミュージックは1971年にイングランド・ロンドンにて、
ブライアン・フェリーを中心に結成されたロックバンドです。
ブライアン・フェリーはプログレッシブロックのキングクリムゾンのオーディションを
エルトンジョンと主に受け、落選しています。
グラムロックのミュージシャンは、プログレッシブロックに憧れ、
それをよりポップ、演出的、商業的にしたものが多く見受けられます。
There’s a new sensation、It’s the new wayと新しい音楽への渇望が見え、
タンゴには飽きた、ファンダンゴにはうんざりだとダンスミュージックへのアプローチも見え隠れします。
イギリスでは、バンドサウンドがクラブシーンとの関連が強く出ています。
続きましては、ニューロマンティックの誕生と呼ばれているバンドをご紹介します。
ヴィサージ
Visage Fade To Grey
ヴィサージ(Visage)は 1978年にイングランド・ロンドンにて、
ナイトクラブを経営者のスティーヴ・ストレンジ、
リッチ・キッズとして活動していたラスティ・イーガン、
ミッジ・ユーロの3人で結成されたグループです。
ニューロマンティックという言葉は、
スティーヴ・ストレンジが主宰していたクラブ、
ビリーズで開催されていたデヴィッド・ボウイ・ナイトが起源になります。
スティーヴ・ストレンジはドレス、真っ白な化粧をし、女装しながら歌っていました。
これがのちのニューロマンティックのスタイルを確立していきます。
グループ名はヴィジュアル、ビザ、エイジの言葉を掛け合わせたものになります。
デュラン・デュラン
Duran Duran Planet Earth
デュラン・デュランは1978年にイングランド ウェスト・ミッドランズ バーミンガムにて、
ニック・ローズ、ジョン・テイラー、サイモン・コリー、スティーヴン・ダフィの4人で結成されたバンドです。
その後2回ボーカルが脱退し、1980年にサイモン・ル・ボンがボーカルとして参加しました。
採用の理由として、魅力的な声、ルックスがあげられています。
この曲はデビューアルバム、”Duran Duran”のシングルでして、
プロデューサーは”コリン・サーストン”です。
コリン・サーストンはグラムロックの名プロデューサー”トニー・ヴィスコンティ”の弟子でして、
ヒューマン・リーグ、、デヴィッド・ボウイのヒーローズにもプロデューサーとして参加しています。
カルチャークラブ
Culture Club Karma Chameleon
カルチャークラブは1981年にイングランド・ロンドンにて、
ブリッツ・クラブの常連だったボーイ・ジョージを中心に結成されました。
音楽性の特徴としては、ニューウェーブにソウルミュージック、
レゲエ、カリプソ 、サルサ 、カントリー等をミックスしたサウンドになります。
いわゆるブルーアイズとソウルの走りともいえます。
ダンスミュージックと、快楽主義の側面が見え隠れするサウンドになります。
バンド名の由来は、ゲイ、黒人、ブロンド、ユダヤ人とバラエティに富んだメンバーがいたことから、
カルチャークラブの名前が付けられました。
レディー・ガガ
Lady Gaga Poker Face
レディー・ガガは1986年3月28日生まれ、31歳
アメリカ・ニューヨーク出身のシンガーソングライターです。
これまでに2,700万枚のアルバムと1億4600万枚のシングルを売り上げており、
アメリカを代表するボーカリストになります。
デビュー時はバイセクシュアルを売りにしており、
クラブシーンとの関連を強く打ち出し、ハウスサウンドを意識した打ち込みに、
スエーデンポップのメロウなメロディを乗せたサウンドでした。
派手なメイクと、奇抜な衣装、演出的なステージングは女性版のニューロマンティックを2000年代に打ち出したものになります。