元オアシスのノエル・ギャラガーが、ポッドキャストで「俺が子供の頃は一番売れている人たちは最も優れたアーティストだった。世界で最も売れているバンドは大抵、世界で最も優れたバンドだった。」と語ったそうだ。
※NME JAPAN
https://nme-jp.com/news/93678/
今やフィジカルの売り上げよりも、「再生回数」という基準やSNSの「いいね」の数が判断基準が判断基準になっているのかもしれない。もちろん、数多く再生されている楽曲というのは、それだけ聞かれているのは事実なんだろうし、いいねが押されているのは、それだけ注目されている証拠なのだろう。
まだフィジカル・メディアが全盛の時代は、一つレコードなりCDを出すのに、かなりの経費がかかるわけだ。つまり、レコード会社としても、売れるものを出したい。そのために色々な人のフィルターをくぐり抜けて、晴れて音源を世に出せる、という形だった。
しかし、今は自宅で音楽を作って、そのまま世界に配信できたりする。ただ、そのクオリティは全て自らがチェックを行い、保証しなければならない。筆者もかつてオリジナルの楽曲を作って宅録をしたりしていたが、自分一人でどこまで突き詰められるか、というのはかなり難しい作業だ。やっぱり自分が作ったものは、いいものだ、という自負もあるわけなので、自己満足にも陥りやすい。
そう言った音源が溢れる中で、「いいもの」というのは、かなり基準も難しくなってくる。前述のポッドキャストの中でノエルは、「真のロックスターはもう出てこない。人々はソーシャル・メディアに屈服することになるだろうな。」とも語っっている。
確かに、SNSの評判を鵜呑みにするのは危険だろう。逆に周りに流されず、自らが「いい」と感じるものを、発信していくツールとして使って欲しい。
以前、テレビでサカナクションの山口一郎氏が松任谷由実とのやり取りの中で、「5年後も聞かれているが曲が本当のポップ・ミュージックだ」ということを言われたそうだが、今、皆さんが聞いている楽曲で5年後にも聞かれているであろう楽曲、どれくらいあるだろうか??
(NO.16 編集部)