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[コラム] 第63回グラミー賞のノミネートを見て vol.1

NO.16編集部コラム


第63回グラミー賞のノミネートが発表された。今回の最多ノミネートは主要2部門を含む9部門にノミネートされたビヨンセとなった。Black Lives Matterを受けて発表された「Black Parade」が”Record Of The Year”と”Song Of The Year”にノミネートされており、今年の世相を象徴する楽曲として受賞の行方が気になるところだ。

主要4部門の1つ、”Best New Artist”にはDoja CatやMegan Thee Starionといった納得の名前が挙がる中、注目したいのはカリフォルニア出身のシンガーソングライター、フィービー・ブリジャーズだ。

以前、ライアン・アダムスと交際していた経験もあるという彼女(別れた後、ライアン・アダムスの政敵不正行為を告発したそうだ)。今年、2枚目となるアルバム「Punisher」をリリースした。このアルバムに収録された「KYOTO」という楽曲が、”Best Rock Performance”にもノミネートされている。この曲は、本人曰く「インポスター症候群についての歌。ずっと行きたかった日本に初めて行って、私の歌を聴きたい人たちの前でプレイして、誰か他の人の人生を生きているように感じた。私は悪いことが起こった時だけではなく、良いことが起こった時も解離してしまう。自分の本来あるべき姿を演じているように感じることができる。最初はバラードとして書いたけど、その時、スローな曲をレコーディングするのにうんざりしていたので、このようになったの」ということ。

このインポスター症候群とは、自分の達成を内面的に肯定できず、自分のことを詐欺師と思い込んでしまう傾向がある症状で、ペテン師症候群とも呼ばれる症状とのことだ。

MVは3月に来日して日本で行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で、結局でグリーンバックを使って制作された。この、結果的には意図的にチープな作りとなったMVもかなりインパクトが大きい。

少なからず日本とも関わりのある楽曲でもあるので、受賞に期待。

(NO.16編集部)

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