音楽の最前線
現代音楽というと大抵の人が思い浮かべるであろう、難解でガーガーキーキーする音がひしめいている調性のない音楽、というイメージは最近大分払拭されているのではないかと思う。調性音楽が形を失くし始めたのは既に後期ロマン派、ワーグ…
現代音楽というと大抵の人が思い浮かべるであろう、難解でガーガーキーキーする音がひしめいている調性のない音楽、というイメージは最近大分払拭されているのではないかと思う。調性音楽が形を失くし始めたのは既に後期ロマン派、ワーグ…
銀座の王子ホールで高校時代の友人がピアノリサイタルをやるというので、開演前に友人らと久しぶりに顔を合わせて食事もすることになった。 その日集まった音大の付属高校時代のメンバーはかつてピアノ科の生徒で、今では結婚して家庭を…
秋も深まる季節である。人生も半ばを過ぎるとそんな季節の黄昏に、いずれ訪れるであろう「死」について漠然と考えることも多くなる。いや、むしろ「死」そのものについて考えていたのは、そこからまだ遠いところにいた10代の頃だったか…
バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータと言えば、ヴァイオリンのソロ作品の中でも音楽史上最高の傑作であることは疑いようがない。 icon-youtube-play バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト…
METライブビューイング。ニューヨークのメトロポリタンオペラの上演を映画館でお小遣い価格で観ることができ、一流歌手のパフォーマンスはもちろん、幕間のインタビューや舞台裏も紹介されるなど盛りだくさんの内容は、担当するミュー…
東京ストラディヴァリウス・フェスティヴァル2018については以前このコラムでも取り上げたが、10月9日から15日まで六本木にある森アーツセンターギャラリーでいよいよそのストラディヴァリウスが日本初の珍しい型も含めて21挺…
ヴィキングル・オラフソン。 ちょっと風変わりな名前であるそのピアニストはアイスランド人。聞けばアイスランドというのはファミリー・ネームという概念がないそうで、彼の場合もヴィキングルが名前でオラフソンというのは父親の名前に…
その日の東京は台風が接近していた。雨足が強くなり始めた頃、私は地下鉄に乗り六本木から都立大学駅へと向かった。午前中の用事を済ませ、午後4時からめぐろパーシモンホールで、フラメンコギタリストのカニサレスのコンサートを聴きに…
ベルリン・フィルの音楽監督を終えたサイモン・ラトルの次の活動の場は母国イギリスのロンドン交響楽団だ。そのロンドン交響楽団を率いて初の日本ツアーがこの秋行われている。 私にとってサイモン・ラトルというと未だに青年指揮者、と…
ドイツ・グラモフォンといえば、カラヤンやバーンスタイン、ベームやクーベリック、小澤征爾、アルゲリッチやポリーニ、マイスキーなど綺羅星のごときトップアーティストが所属する歴史ある名門レーベル。近年はクラシック音楽業界全体の…