Yoko Shimizu
清水葉子
3つのヴァイオリンとコンサートのマナー
2月は短いのであっという間に過ぎてしまったが、その終わりと3月の頭にかけてタイプの違うヴァイオリンのコンサートを3回聴く機会があった。その中でコンサートのマナーについて気になったことがいくつかあったので、それも含めてここ…
極私的コンサート日記
前回のコラムで書いた大阪へのコンサート遠征から戻った翌日、私はすぐに番組の収録が控えていた。午前11時半からTOKYO FMの SYMPHONIAの収録。新幹線が遅れたらどうしよう、というギリギリの時間ではあったが、ほぼ…
二人の異才、コパチンスカヤとクルレンツィス
私が大阪のフェスティバルホールへ行くのは5ヶ月ぶりである。前回は9月にサイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団のバーンスタインとマーラーのプログラムを聴きたいがために遠征した。この冬、ヴァイオリニストのパトリツィア・コパチン…
ラジオディレクターの仕事〜孤独な日曜日編
私は今まさに、放送局のスタジオで絶賛番組制作中である。具体的にどんな作業をしているかというと、ハイレゾ音源を黙々と録音しているところだ。 これは私が制作を担当している、衛星デジタル音楽放送ミュージックバードのオーディオ・…
「ドン・ジョヴァンニ」〜日本語上演at東京芸術劇場
モーツァルトの4大傑作オペラといえば「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「コジ・ファン・トゥッテ」「魔笛」と現在でも度々上演される人気ある演目が並ぶ。思えば私が高校生の時に初めて観たオペラは「フィガロ」だった。このモ…
オペラ的なオペラとは?
オペラの話題が続くのだが、先日ライブビューイングでオペラを2本続けて観る機会があった。1本はワーグナーの大作、「ワルキューレ」、もう1本はニコ・ミューリーの新作オペラ「マーニー」である。 「ワルキューレ」の方はご存知の通…
ドビュッシー未完のオペラ〜アッシャー家の崩壊
2019年はエドガー・アラン・ポー生誕210年ということである。そのポーの短編小説『アッシャー家の崩壊』をもとに自身で脚色し、オペラ化を試みたのが作曲家ドビュッシーだった。それはドビュッシーの死により断片を残し未完となっ…
トッパンホール・ニューイヤーコンサート2019
2019年初めに出かけたコンサートはトッパンホールのニューイヤーコンサートだった。トッパンホールはその名の通り凸版印刷株式会社が持つコンサートホールである。クラシック音楽の歴史は楽譜とともにある。その普及には〈印刷〉とい…
体育会系目線のニューイヤーコンサート
突然だが私は何年か前からジムで定期的にトレーニングをしている。もともと体が硬く、ラジオの仕事を始めてからは編集作業や原稿書きなどでずっとパソコンに向かっていることも多いので、肩凝りや腰痛になりやすく、これが慢性化してしま…