ショスタコーヴィチとチェルノブイリとハロウィン
地下鉄から渋谷の地上に出た途端に「しまった」と思った。そう、その日は10月31日。ハロウィンだったのである。仮装した若者たちの間を通り抜けながら私が向かったのはBunkamuraのル・シネマ。ボリショイバレエのライブビュ…
コラム
地下鉄から渋谷の地上に出た途端に「しまった」と思った。そう、その日は10月31日。ハロウィンだったのである。仮装した若者たちの間を通り抜けながら私が向かったのはBunkamuraのル・シネマ。ボリショイバレエのライブビュ…
映画「蜜蜂と遠雷」を観た。原作は恩田陸の小説で、若きピアニストたちの葛藤と成長を描くコンクールを舞台にした物語。直木賞と本屋大賞をダブル受賞というのもあって、当時から関連の音源が発売になるなど、音楽業界でも話題になってい…
およそシューベルトのピアノソナタほど聴くのに覚悟が必要な音楽もないと思う。少なくとも私はそうである。正直ピアノをやっていた学生の時もどう弾いたらよいのかよくわからなかった。いつも手探りで捉えどころがないように感じていた。…
先日、動画ストリーミングサービス「Netflix」で、「SOUND & FURY」というタイトルの作品が配信された。これはアメリカのアーティスト、Sturgill Simpsonによる「ヴィジュアル・アルバム」…
秋はコンサートが目白押しである。特に土日は様々なコンサートが重なって、行きたくでも行けないコンサートが出てきてしまったりする。音楽関係者の中にはギリギリの移動時間でハシゴする人も多いらしいが、あまり詰め込み過ぎると落ち着…
オペラシーズンの始まりである。オペラについて専門的なことを書くときりがないので専門家の方々にお任せするとして、今回はごく一般の方にも楽しんでもらえるようにご紹介しようと思う。 さてオペラの本物の舞台を観に行くのは多少お金…
「白鳥の湖」はバレエの中でも最もスタンダードな作品だろう。〈白鳥〉というモチーフとクラシックバレエの究極のマッチング。まだ〈白鳥〉と〈黒鳥〉という正反対のキャラクターを1人のプリマが踊るという舞踊的な見せ場や、王子とのロ…
「ウェスト・サイド・ストーリー」といえば不朽の名作ミュージカルだが、恥ずかしながら私は生の舞台で観たことが一度もなかった。シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を元に1950年のニューヨーク、マンハッタンの敵対する不良…
どうしても聴きたいコンサートの予定を「どうにかなるだろう」とスケジュールに入れてしまうのは悪い癖である。私の仕事は月末から月初にかけてが繁忙期で、収録や編集でスタジオに入り浸りになる。そこへそうしたコンサートの予定などが…
8月の最終週に突如思い立って名古屋に行った。夏休みと言うには慌ただしい感じだが気分転換の必要性もあったのと、何かと話題になっている「あいちトリエンナーレ」を以前からずっと観たかったので、なんとか一泊旅行のスケジュールを組…