秋に観る『夏の夜の夢』
ウィズコロナ時代の人付き合いはなかなか微妙である。外食自体を躊躇する人がいるかと思えば、少人数であればさほど神経質にならない人もいる。同じ感覚を持ち合わせていればスムーズだが、そうでない場合、相手の考えは当然尊重するけれ…
清水葉子
ウィズコロナ時代の人付き合いはなかなか微妙である。外食自体を躊躇する人がいるかと思えば、少人数であればさほど神経質にならない人もいる。同じ感覚を持ち合わせていればスムーズだが、そうでない場合、相手の考えは当然尊重するけれ…
「Nessun Dorma!〜誰も寝てはならぬ」 プッチーニのオペラ「トゥーランドット」の劇中でも1番のハイライトであるこのアリアは、2006年のトリノオリンピックで金メダルを獲った、フィギュアスケートの荒川静香選手がフ…
台風シーズンとなり、めっきり涼しくなっているこの連休である。このところ私はすっかり通常の仕事モードに戻りつつあり、コロナ以前と同様に毎日スタジオに通う日々。その間に誕生日を迎え、年齢を実感してしまった。というのも仕事柄、…
夏の終わりのラジオの制作現場は10月からの番組改編期に当たり、仕事が大きく変わる時期でもある。新番組、終了番組、そして引き続いていく番組。そこに今年は新型コロナの問題もあり、昨年の同じ時期とはやはり少し様子が違っていると…
先日、先輩のディレクターから「ドヴォルザークの『ユモレスク』って『ユーモレスク』って言うんじゃないの?」と訊ねられた。彼女は特にクラシック音楽を専門としている人ではなかったので、私は「最近は『ユモレスク』ということの方が…
アメリカのピアニスト、レオン・フライシャーが亡くなった。 私にとってフライシャーは左手のピアニスト、というイメージだ。1928年生まれの彼はわずか10歳で往年の名ピアニスト、シュナーベルに認められ、1952年のエリザベー…
バッハのマタイ受難曲は私にとって特別な音楽だ。 初めて聴いたのは高校生の頃。今は亡きソルフェージュの先生がバリトン歌手で、ドイツのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と聖トーマス教会合唱団の「マタイ」を絶賛していたのが…
私は雨女である。時に嵐を呼ぶ女になることもある。季節が変われば東京でも吹雪いたりしてそうなると雪女になったりもする。要するに大切な用事があると雨に降られる、というパターンがお決まりなのだが、その日も梅雨明け前の最後の雨模…
とあるトーク番組を担当しているのだが、毎回ゲストに1曲選曲してもらって、ラストにその音楽をかける。その時のゲスト、某漫画家の先生が選んだのは映画『荒野の用心棒』のテーマだった。まさにそれを録音編集していた時に作曲家エンニ…