バッハが聴こえるホテル
4月の最終週にはMETライブビューイングで「ナクソス島のアリアドネ」を鑑賞することにした。METライブビューイングについては、何度もこのコラムでご紹介しているので、内容についてお伝えする前に、最近の私の趣味でもあるホテル…
4月の最終週にはMETライブビューイングで「ナクソス島のアリアドネ」を鑑賞することにした。METライブビューイングについては、何度もこのコラムでご紹介しているので、内容についてお伝えする前に、最近の私の趣味でもあるホテル…
今、最も聴きたいピアニストは誰か?と訊かれれば藤田真央、と即答する人は多いだろう。デビュー当時から天才の呼び声が高かったが、今ではコンサートのチケットは文字通り争奪戦である。 今更ではあるが、藤田真央のプロフィールを紹介…
桜の次はバラの季節である。 スタジオのある半蔵門周辺はなんと言っても千鳥ヶ淵をはじめとした桜の名所ではあるが、紀尾井町辺りまで足を伸ばせば、ホテルニューオータニやプリンスギャラリーといった高級ホテルにもローズガーデンがあ…
今年も桜の季節がやってきた。どんなに世界の平和が脅かされようと、毎年必ず花を咲かせ、一瞬の儚い美しさを見せてくれる桜は、日本人の心の中に最も思い出深く刻まれる花に違いない。卒業や入学といった季節とも重なるため、この季節は…
私が制作に関わる衛星デジタル放送ミュージックバードは、音質にこだわる人が好むクラシックやジャズといったジャンルに特化したチャンネルがあるのだが、この他にオーディオ・チャンネルというのがある。リスナーはオーディオ・マニアが…
まだ夜風が冷たい3月の初め、古楽グループ、アントネッロが主催する公演へ出掛けた。演目はヘンデルのオペラ「ジュリオ・チェーザレ」。このタイトルはイタリア語読みなので、古代ローマ時代の英雄「ユリウス・カエサル」、英語風に言え…
コロナ禍に喘ぐ世界にこんなことが起きようとは誰が想像しただろうか。ロシアによるウクライナ侵攻のニュースは文字通り衝撃だった。冷戦後も常に地球上のどこかで紛争や軍事衝突が起こっていたとはいえ、「戦争」というワードがこれほど…
少し前の話題で恐縮だが2月のイベントといえば世間的にはバレンタインデーである。番組制作の現場ではこの話題に全く触れないわけにはいかない。しかし近年儀礼的な意味でのバレンタインデーは職場では衰退しつつある。スタジオでもチョ…
ある人の友人が「人生最後にはグールドの1981年録音のバッハのゴルトベルク変奏曲を聴きたい」と言ったそうだ。 その話を聞いた真冬の夜、私は池袋の東京芸術劇場でコンサートを聴いてから編集の続きをやるために半蔵門のスタジオに…
ニューヨークのメトロポリタンオペラが新型コロナウィルスの影響で閉鎖を余儀なくされ早1年半が経った。その復帰第1作となったのが、テレンス・ブランチャードの「Fire Shut Up in My Bones」だというのは驚き…